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金時山
遊佐 勝見
山行日 1984年11月18日
メンバー (L)鈴木(竹)、播磨、原口、山本、田原、江村(弟)、遊佐、宮坂、渡辺(恵)、市川、有馬、三沢、他子供3名

 11月18日の早朝、新宿に集合して小田急で小田原へ行くと、別に車で来ていた一群が待っていた。小田原は箱根の入口で観光客でごった返しており、山登りに来たというよりは観光地に来てこれから温泉に行くというようなムードだ。僕等はバスに乗り、仙石で降りて金時神社まで歩くと、車で来た人々が待っていた。
 身仕度を整えて登り口にある金時神社にお参りしてから出発。但しお賽銭のあげかたの少なかった人は山から滑り落ちるかも?。広めの道をエッチラエッチラ登ると、真中が割れた大きな石がある。よくもまあこんな大きな石が丁度よく桃の形のようになったものだ。更にジグザグを繰り返して登ると、視野が開けて稜線に出る。ハイキングの人が列をなしたようにいっぱい来る。尾根道を登り石の多い道を登りつめると頂上に着いた。
 頂上にはハイキングの人々がワンサとおり、皆弁当をパクついている。食べ物を持ってこなくても頂上に2軒ある山小屋から買えば何でも食べられる。ところで我々パーティは食べ物は持ってきたが、ビンや缶に入ったおいしい飲物もいっぱい持ってきたのだ。こんなに重い物も頂上で飲めると思うと、頂上まで荷揚げするのがちっとも苦にならなかったそうだ。円陣を張って仕度を始め、後続組が到着する頃にはトン汁もすっかり出来上がった。それから後続組も加わって午後2時半までゆっくり飲食、皆満腹になった。車で来た人々も安心しきって飲んでいる。頂上から2時間かけて下れば、その間に覚めてしまうからポリさんのお世話にならずに済むという寸法だ。
 生憎天気は良くなく曇りで、富士山も何も見えないが2時半に下山開始。滑りそうな急坂を下ると思えば、時々登りもあるという不思議な道を下って行くと乙女峠に着き、そばに茶屋がある。後続組みが来るまで何もすることがないので、一本の杭の上に乗って誰が一番バランスが良いか競争する。
 後続組が来たので、またジグザグ道を下ると約20分強で乙女口バス停に着いた。もう暗くなりかかっている。頂上で大休止をとったせいもあり、大分帰りが遅くなったのでお風呂は入らないで帰ることにする。また車組と別れて今後は本当のさようなら。
 今日の山行は、登山というより昔物語を思い出しながら登るというな庶民的なハイキングでしたが、金時婆さんを見てくるのを忘れてしまいました。しかし金太郎の旗だけはしっかり忘れず持ち帰りました。こんなにラクで楽しい山行にこれからも度々参加したいと思いつつ、又リーダーに感謝しつつ今日の山行を終わりました。

〈コースタイム〉
金時神社(11:10) → 金時山頂(12:30~14:30) → 乙女口バス停(16:10)


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