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八ヶ岳
小泉 周子

山行日 1985年2月23日~24日
メンバー (L)小泉、井筒、金子、湯谷

 初めてのリーダーとしての例会だったので、慣れぬせいか大変疲れた山行だった。当初の予定では、2パーティに別れて登り赤岳山頂で落合い、県境尾根を下る筈だった。しかし、予想以上に荷物が重くなり、天候も良くなかったので鉱泉ベースにした。
 金子、湯谷パーティは無名峰南稜、小泉、井筒パーティは赤岳主稜に、入山日に登る予定が我々が行者小屋に到着したのがほぼ正午。時間切れとなり文三郎尾根よりの下見で終った。この時に見た主稜は素晴らしく、登りたい?だけが自分に跳ね返っていた。無名峰組も同じような感じで中山尾根に取り付いたが敗退した。
 翌日、我々は文三郎に上がるのに、一晩で降った雪のため2時間もかかってしまったこと、天候が悪かった中初心者を連れて登れる核心と体力がなかったことが、私の気持ちの中にあったので止めた。
 4時頃、鉱泉小屋に金子パーティが戻ってきた。金子さんは鼻の下に大氷柱を作り、湯谷さんはお腹がすきすぎて胃が痛くなっていた。頑張って無名峰の北稜を登ってきた。私は自分の軟弱さをひしひしと感じた。
 下山は暗くなり、美濃戸口に着いたのは17時20分頃だった。実質、私は特別な事をしたわけではなく、逆にメンバーの足を引っ張ってしまった面もあるが、今までに得られなかったことが勉強できたし、いかに山登りが難しいかが身にしみて解かった。とにかく自分のどうしようもなさを始め、本当の山登りが解かった気分で、落ち込んでます。


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