山行日　1985年5月5日
メンバー　(L)伊藤、川田、野田

　昨日の剣岳登頂が大変嬉しく、祝酒が過ぎたようだ。朝起きると頭は痛いし食欲もない。朝食を抜きにして寝ているが、年寄りだからと勝手なこともしていられないので、思い切って出かけることにする。
　ハシゴ谷乗越までの沢筋はテントから丸見えである。だらだら登るのを監視されているような気がして、速めのピッチで一気に上る。汗をかいたのでアルコール分が抜け気分が良くなる。ここから見る八ッ峰は大変見事である。三ノ沢が真っすぐ稜線に突き上げている。八ッ峰隊はあの急斜面を登ったのかと感心しながら見ている。今日下山する弘道さんを待って乗越ヘ行く。
　黒部別山への道は樹林帯の中にあり、所々登山道が出ており夏でも登る人がいるようだ。遠く仙人山の稜線には長い三峰の隊列が見えている。川田さんがトランシーバーで交信をする。B.Cから3時間少しの散歩道で頂上に着いた。北峰・南峰とピークが続いているが今日はここ主峰だけ。伊藤さんのザックに入っていた日本酒でカンパイをする。剣・立山は勿論遠く槍から白馬まで見渡すことが出来たが、雲の流れが怪しくなり始めた。夕方まではもつだろうと思っていたが、昼過ぎにはポツポツ来た天気の変り方の速さにびっくりした。頂上に2時間ほどいて下山した。

〈コースタイム〉
B.C出発(6:60) → ハシゴ谷乗越(7:50) → 別山(9:00～11:00) → B.C帰着(12:10)