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大菩薩北尾根と大黒茂谷
野田 昇秀

山行日 1985年6月1日~2日
メンバー (L)今村、佐藤(明)、久山、野田、他1名

 6月1日 大菩薩北尾根
 大菩薩嶺より少し北に歩き登山道が西に曲る地点より北尾根に入るが、入口には目印はない。踏跡らしきものもないので登降する人は非常に少ないのであろう。尾根の高みを拾いながら歩く。1840mPから1708mPの間は尾根が広く笹が茂って歩きづらい道でした。1650mラインから正しい北尾根のルートは北東に曲り小室川の出合へ下降して行くが、今日は北へ進み1450mPより北西へ進んだ。リーダーの今村さんは、地図と磁石を使って方向を定めているが、キャリア20年の読図力はすばらしい。下るにつれて枝分れする尾根の数が増すが正確にルートを選んで行く。途中北面林道を横切り、倒壊した気象観測小屋を通過して泉水谷が下に見える頃、作業道に辿り着き、泉水谷に下り着いた。途中10ヶ所程三峰山岳会と記入した赤布を付けてきた。今は樹木が茂り見通しが悪く進路を決めるのが困難であるが、落葉の季節は歩きやすくなるでしょう。
 泉水谷では佐藤さんは釣りに、私は山菜採りに行ったが、どちらも収穫はなかった。焚火を囲み特別参加の久山さんを加えて楽しい夕食をした。
 6月2日 大黒茂谷
 幕営地より1キロメートル程上流へ歩くと林道の下に小さいが立派な橋が掛かっている。これが大黒茂林道の入口である。私達は橋を渡ってすぐ大岩のごろごろした荒れた感じの沢に入った。すぐ堰堤になる。心細い梯子を登って上がると反対側には折れそうな短目の梯子を伝わらないと降りられないではないか、体重のある久山さんはかなり苦しんだようだ。佐藤さんはこの沢で一番悪かったと言う。途中の滝はいずれも小さなものばかりで高巻きするものもなく順調に溯行を続けた。上流の12mの滝は右側より2名、左側より3名と分かれて登る。この上は小滝が幾つか続き、流れがなくなるとほんの少しのヤブこぎで大菩薩嶺と丸川峠の間の稜線に出た。

〈コースタイム〉
6月1日 裂石(6:50) → 上日川峠(9:00) → 旧大菩薩峠(10:35) → 大菩薩嶺(11:35) → 1708mピーク(14:35) → 泉水谷(17:25)
6月2日 幕営地(5:50) → 出合(6:05) → 堰堤上(6:40) → 12m大滝上(10:20) → 稜線上(11:15) → 丸川峠(12:10) → 裂石(14:00)

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