トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ255号目次

大雲取谷
吉岡 誠
山行日 1985年7月21日
メンバー (L)吉岡、川田、江村(皦)、中沢、金子、冨岡、鈴木(章)、山田、本山、加藤、市川、佐藤(八)

 夏の暑い頃、水と遊ぶ沢登りはとても楽しい。今回の大雲取谷は奥秩父の沢の雰囲気を持ちながら、自動車を使えば日帰り可能という好条件に恵まれた沢だ。
 新宿を夜に出発し奥多摩から日原林道を唐松谷出合いまで入りビバーク。翌日は唐松谷出合いより日原川本流の大雲取谷を遡る。
 谷に入り数分も行くと魚留の滝がある。直登不能なので右岸より高巻く。足場が悪いので注意が必要。その後は悪場も無く、長沢谷を右より合せ、所々に現われる小滝や釜を通過する。釜の通過は微妙なへつりも楽しいが、何といっても泳いで突破するのが安全であり楽しい。男どもは嬉々として泳ぎに興じるが女性陣はやはりダメらしい。
 2時間弱で右岸より小雲取谷を合せ、更に小さなゴルジュを数個所通過すると核心部のS字峡を迎える。へつりで越すとかなり微妙で、シュリンゲに大分頼って通過した人もいた。その先で8mの大滝を越すと渓相も穏やかになり右手には大ダワ林道が近づき右より流入する熊穴沢よりヤブコギもなくダワ林道に出て遡行終了。帰路は大ダワ林道より雲取小屋で昼食をとり、雲取山を越え雷と大雨の中を富田新道を下った。
 前回は故赤松氏と二人で行ったのでスムーズに抜けられたが、今回は十二人という大人数なので遅くなるかと思ったが、意外とスムーズに通過できた。
 ベテランの江村弟さんと川田さんのおかげである。途中、ワサビやヒラタケの収穫もあって充実した山行であった。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ255号目次