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会津田代山
高橋 千恵子

山行日 1985年7月20日~21日
メンバー (L)高橋(千)、牧野、大久保、樋口、服部、他1名

 7月19日、車利用にて新所沢駅を23時頃出発。木賊温泉を過ぎ西根川を渡った所で駐車。20日4時着。もうまわりは明るくなろうとしている。
 9時頃まで仮眠しようとしたが暑くて寝ていられず、1時間程の林道歩きでやっと山道に入る。西根川沿いに帝釈山を目指して登る。人があまり入った様子がなく、草木は伸び放題で道を覆っている。朝はとても良い天気だったが11時頃から雷雨となり、1時間程雨宿りをする。気温も低くなったようだ。雨は感激しないが、蒸し暑さがなくなった。尾根道は黒木とシャクナゲの景色に変ったがなかなか頂上に着かない。地図上ではピーク前に田代山への分岐がありトラバースして帝釈山に出ているが、実際はトラバースはなく直接頂上に急勾配の道がついている。帝釈山頂からは南会津と奥日光が一望の下にあるはずだが、あいにくの雨でこれから下山しようとする田代山への尾根が見えるだけだった。頂上着15時20分。コースタイムの2倍かかっている。これは途中水のおいしさ比べ、そして今晩のオカズにとフキ採りに励んだせいもある。今夜の幕場は田代山へ向かう途中の水場と思っているので15分程休んで下山にかかる。この道はしっかりした道だがじめじめしており、雨が降ったせいで水たまりが大分できている。1時間程下山し、道を30m位離れた所に水が流れており、隣にいい幕場があったので今夜の宿泊地とする。16時20分着。
 21日、鳥の声と共に目を覚ます(しかし頭はボーとしている)。太陽がまぶしい、濡れた雨具を着ないで済みホッとする。7時に出発。ギンリョウ草やカンコーモリ等湿地帯の植物が発生するじめじめした所だが、道はしっかりしている。40分で太子堂に着く。板敷の6帖ほどの広さだが、板は腐りかけており泊る気にあまりなれない。中には田代大明神、弘法大師、大山祗大神が祭られている。
 もう田代湿原は目の前だ。急に開けた湿原に感激の言葉を発し、木道を落ちないように歩く。この景色は鬼怒沼湿原に似ている。小さな花がいっぱい咲いており、山野草の本を片手に自然観察しながら分岐まで行く。湯の花温泉下山への木道は整備されているが、木賊温泉への木道は折れていたり腐ったりの木道だ。のんびりと昼寝でもしていたいが、温泉が待っていると思うと気が気でなく、30分程遊んで下山にかかる。シャクナゲの景色を通り、ブナ林の多くなる急勾配を下山すると昨日通った林道に合流する。ゆっくりゆっくり下山したので11時30分を指していた。車までの林道を歩き、木賊温泉井筒屋に直行だ。男性は共同浴場に、女性は井筒屋の内風呂にお世話になる。ここは露天風呂はどこも混浴、内風呂では木賊温泉の良さはわからない。アアー期待していた木賊温泉は混浴だった。残念である。


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