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谷川岳集中山行
その1 細芝沢~小出俣山
国分 加津子

山行日 1985年9月23日
メンバー (L)勝部、川田、植村、関谷、国分

 沢登りは2回目、しかも前回はほとんど荷なしだったと、ハタと思い出したのは広河原のあたりに出てからでした。大きな岩が道をふさいでいて、植村さんがちょっと躊躇して乗り越え、関谷さんが2~3度取っ付いてからついに勝部さんに手を引っ張ってもらいクリア。私の番では始めから勝部さんに引っ張ってもらったのに、いとも簡単につるん。何度目かに何とか岩の上には乗っかったものの、ぺしゃんとつぶれてしばし身動きがとれなかった。(ザックって重いなー、この先行けるだろうか。)ただ歩いてるだけの所でもすぐ差が開いてしまい、後ろから来る勝部さん、川田さんが待っている。(皆に悪いな、時間大丈夫かな。)色々思いつつも久々の自然と勝部さんとのおしゃべりの楽しさで自分に不都合な事はすぐ忘れてしまう。
 雨が降り出した。臨機応変が身上の勝部リーダーと皆との間にはしばしば『ビルマの竪琴』ごっこが繰り返され・・・・ついに「水島ー」の次のセリフが発せられて引き返すことに。休憩に関越自動車道縦抗に立ち寄ったことから沢登り一転して地中探検となり、180mを一気に下降ということになったのでした。
 現場監督さんと話すまでは谷川温泉までは下らず避難小屋まで上がってしまおうと言っていた川田さんも「関越自動車道を歩いては?」との話が出ると道を聞きに行ったりしてかなりのってきた様子。かくいう私も、どうせ雨降り、めったにできない事しちゃおうよ、とがぜんはしゃいでしまったのでした。
 後から聞けばこのコース、藪こぎもかなりとかで、私みたいな初心者がメンバーに入ってて良かったのかどうか。雨が幸いだったかもしれません。
「感想」
その一.
 山での食事といえば、レトルトは嫌いだけど乾燥させた材料など軽くて日常に近いものを見つけて組み合わせるのが楽しみでした。今回、壜ごとの調味料や水分をいっぱい含んだ野菜を山程持ち歩き、レストランよろしく次々と料理を作り出す原口さんの姿を拝見して、これはカルチャーショック以外の何ものでもない!! と思いました。
その二.
 今までの山歩きでは何度も立ち止まって写真を撮ったり、しばらく座ってボケーとしたりしていました。自然の中にいて自然と同じように呼吸している嬉しさで急ぐことなんかしたことないのです。それが会の人といると下りで走る! ヒェーと思いつつ、ついて行かなきゃいけないんかなと必死で降りました。なんとか出来ないことはないんだなと思ったものの、片隅で"景色見る間もないね"と思ってました。


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