山行日 1986年2月8日~9日
メンバー (L)佐藤(明)、服部、牧野、勝部
2月8日、茅野よりタクシーでピラタスロープウェイ駅まで行き、ロープウェイで上まで行く。先ず一本ロープウェイ下の斜面を颯爽と滑り降りる。つもりだったが、気持と体は一致しないものだ。こけつまろびつ下る。ゴンドラが上を通過する所でも、乗客の目を意識してハデにこけてしまった。やはり何でも平常心が大切なのだ。
今年は特に雪が少ない、縞枯山荘より雨池への下りもブッシュだらけで、とても危なくてスキーなど履いていられない。雨池手前の林道に降り立ち、林道通しに二子池に向う。二子池には無人小屋があり開放されていて、30人位は泊れる。ここより大河原峠へ行きテントを張る。
単独行の美男子のにいちゃんが一人幕を張っていたので、明氏の「リクルートしちゃえ」との命令で、牧野さんが「おにいさん私のおうちで遊んでいかない?」と色っぽく声をかけに行った。色香に迷った若者は、ふらふらと女郎蜘蛛の網の張ってある我々の幕に入ってきたのである。ムヒヒ・・・・。23才の若者は、食う物を食い飲む物飲んで、そそくさと家路についてしまった。牧野さんの悔しがりようといったら、そらもう・・・・(この物語は一部フィクションが混じっておりますのだ)。
その夜は正に星が降る夜だった。酔いにまかせて長々と星空を眺め続けてしまった。全ての星が姿を現わし、瞬きもしない。「あっ、でっかい流れ星だ。きれいだなー。」その時「かっちゃん、もう寝ましょうよ」と明氏のダミ声が夜空を引き裂く。突然、現実の世界に引き戻され、天幕にもぐり込み、ダウン。
翌朝は、昨日の単独にいちゃんと一緒に下る。傾斜と雪が少ないので苦労する。蓼科温泉で汗を流し、僕を除くメンバーはまだ2日休みがあるので、車山スキー場へと向う。貧乏人の僕と単独にいちゃんは、一緒に東京へと向う。
新宿に着くまでリクルートにこれ努めたが、しかし、3月5日現在ルームに顔を出してこない。振られてしまったのかしら私達、辛い。