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特集 山の食事
その4 酒の肴
勝部 辰朗

 山には必ず酒を持って行く。当然酒の肴もザックに詰めて行く。しかし、いい肴だったと印象に残っているのはやはり持って行ったものより現地で調達したものである。
 キノコ汁、タラの芽などの天プラ、ウドの酢みそあえなどなど。岩魚を釣って一杯やりたいが、残念ながら一度も釣った事がない。いつかやってみたいものだ。
 今まで山菜やキノコ等の知識がなく、いつも人の採ったものや、教えられて採ったものを食べていた。もっと勉強して自分で見つけたやつで一杯やりたいもんだ。
 それから、なんと言っても最高の酒の肴は焚火である。ヤブ山でまた沢で、自分たちだけのパーティーで自分たちで調達したものを肴にして、焚火を囲んで酒を飲む。空は満点の星。焚火がメンバーの顔を赤く照らす。
 今日遡行して来た沢を思い浮かべながら、岩魚を焼く。いいなー。夢だなー。こんな山行の時は、ザックにお気に入りの徳利と杯をしのばせておきたいものだ。


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