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日光・戦場ヶ原散策
日野 愛子

山行日 1987年10月10日~11日
メンバー (L)安田、升田、日野

 10月10日、体育の日。当初、赤薙・女峰・男体縦走の予定が戦場ヶ原散策になり、しかも例会にまでなってしまった。山行でもないのに・・・・。
 東武浅草発8時10分。改札がある二階と、券売機がある一階で危うくすれちがいそうになりながらも、辛うじて落ち合うことができた三人は、通勤ラッシュさながらの電車に乗り込んで日光へ行く。"日光を見ずして結構というなかれ"。さすがに江戸・東京に支えられてきた、日本が誇る観光地である。ようやく着いた東武日光では湯元行きのバスが来ない。日光名物いろは坂は渋滞。中禅寺湖まで3時間、というマイクの声が空しい。バスの補助席にザックを抱えて潜り込むや否や夢の中。夢か現か、寝てはバスの中、起きてもバスの中・・・・。
 中善寺温泉からトーモロコシを頬ばりながら歩き始めた時には、時計の針はすでに14時を指そうとしていた。湖畔沿いに歩き、観光ボートの音もいつしか遠のく。拾うドングリは小さな秋。陽が西の山かげにかかる頃、今夜のお宿が見えてくる。菖蒲ヶ浜キャンプ場、ここはオートキャンプ場なので、施設完備。家族連れやツーリングのお兄ちゃんたちで賑っていた。
 翌11日は、竜頭の滝から湯滝までの戦場ヶ原散策。昨日同様の好天気で老若男女問わず歩く人、絵をかく人様々である。戦場ヶ原とは、かの昔大蛇の大群とまむしの大群が戦った場所とか。そんな日本昔話が信じられるようなところ。
 "日光の空気が空きなんだよ"と安田さんが言う。戦場ヶ原は湿原と聞いたが、いずれの湿原同様、天為のみならず人為によって急速に草原化が進んでいるらしい。草原の紅葉が盛りだった。湯滝の下で鱒の塩焼の賞味の後は、湯元で温泉に入って、再びバスの車中の人となる。なかなか進まないバスと、満員の電車にゆられて、楽しかった日光の休日も終わった。

費用
浅草~日光 1000円
日光~中善寺温泉 バス代 900円
(荷物代)300円 サイト代500円
温泉代(湯ノ湖荘)500円


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