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扇山
佐藤 明
山行日 1987年10月25日
メンバー (L)佐藤(明)、田原、服部、高橋(清)、日野、播磨、遊佐、原口、山沢、今村家族

 昭和62年10月24日、21時新宿発甲府行きの列車はほろ酔い加減の人もだいぶ目立ち、車内での酒盛りも違和感がないのがうれしい。ちなみに午前零時発の上諏訪行きはしらふの方が場違いのように私には思えるが、我ら三峰の5名は紅一点の日野嬢のリードで快適に杯を重ねるも、盛り上がりきる間もなく猿橋下車となる。引き続き駅の待合室にて宴会となり、1時半就寝。
 翌25日小雨。百蔵山からの縦走はヤブでびしょぬれになるという理由をつけ簡単にあきらめ、まずは猿橋の見物という臨時ルートをトレースすることになる。駅から徒歩20分の距離にある一見どこにでもありそうなこの橋は、日本三大奇橋のひとつということだ。なんでも深さ60メートル位の峡谷の両側から梁(はり)を突きだして、その上に橋を置いたというような構造になっているのが奇橋のゆえんであるとのこと。猿の彫刻でもあるのかと思っていたのに、なーんだ。
 その後電車で一駅戻った鳥沢にて後発隊と落ち合ったのち、タクシーで登山口まで運んでもらう。大半のガイドブックでは駅から歩くことになっているが、小雨模様ということでアプローチを割愛する。扇山頂上へはここから1時間30分の距離にまで縮まった。あまり軟弱すぎるかなあ。
 ここで今村ファミリーの4名とも落ち合い、合計13名で登山開始。先頭を行く服部氏には重い豚汁の材料を持たせたはずなのにピッチが速く、なかなかついて行けない。上で飲む酒も背負わせればよかったなどと思っているうちに11時過ぎ頂上着。さっそく豚汁と原口さんスペシャルの焼肉3キロとで豪華な宴会となる。
 午後1時下山開始。君恋温泉への道は昨夜からの雨のためツルツルで、全員転倒時に備えてカッパ着用。私も大変お世話になりました。特に温泉への近道というのは、最近伐採したところにつけたものらしく、表土が固まっていないため悪戦苦闘、泥まみれの連続。感が鈍ったのを酔いのせいにはしたものの、やっぱり定期的に山歩きをしないと体力もバランスも、そしてお腹の出具合も維持できないなあと痛感。
 温泉で汗というより泥を流した後は宿の玄関で飲み直しとなり、晩秋の一日を楽しませてもらいました。


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