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柳川南沢大滝と阿弥陀岳北西稜
中沢 道夫

山行日 1988年2月13日~14日
メンバー (L)中沢、金子

 2月13日、朝、快晴。気温マイナス9度。小泉さんの見送りを受けて金子さんと二人で出発する。
 朝御飯をゆっくり食べて出発。久しぶりのザックは重い。美濃戸山荘でお茶と野沢菜を食べながらおばさんと話し込む。私の体調が良くないので、三叉峰ルンゼをあきらめ北西稜一本に絞った。そして、南沢大滝の偵察に出発した。
 大滝は二本あって、とりあえず一番手前を登ろうと思って行ってみると先客が二人いてトップロープを張り終えたところであった。高さは7、8メートルというところ。金子さんのリードで右端を登り、左側にトップロープを張った。金子さん、私の順で2、3回登ってみたが、久し振りの私はふくらはぎが張って休み休み登った。真ん中の滝は高さが35~40メートルで上部は少しかぶり気味。金子さんは行きたそうであったが、私がとてもついて行けないので、途中まで登ることにした。途中の穴ぐらは中から見ると青白くて美しかった。14時頃にやめて幕場へ向かった。15時着。
 2月14日、快晴。昨日より天気は良い。トレースを追って出発。途中からトレースもなくなり、前の三人パーティの後をついて行った。ラッセルはなかなかきつかったが、稜線に出ると陽が暖かく気持ち良かった。もう二人のパーティが取り付いていた。自分たちは草付を右にまいて1ピッチ半で岩峰の下に出た。そこからは、棚を左に行き木の間を上に7・8メートル上り、右上ぎみに稜線へ出た。さて、これから核心部―バンドを右上し、シュリンゲを掴みながらスラブを直上して終了。
 例年より暖かいとは言うが、指はやはり冷たかった。松の葉のお茶を飲んで元気に下山した。


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