トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ265号目次

冬山合宿
その1 北岳池山吊尾根隊
本山 薫

山行日 1987年12月30日~1988年1月1日
メンバー (L)中沢、川田、安田、今井、荒川、服部、鈴木(章)、本山、(内藤)

 ついに来てしまった!今年は山行に行っていないから全然自信がない。(本当はとても行きたいんだけど)こんな状態で私は参加してしまった。女子が少ないのも気おくれを感じる。
 いつもより重いように感じるザックを背負って(行動食が3食も余って重たかった)、いつものように電車の中で眠って、夜叉神峠に着いた時は星が輝いていた。
 そこでバッタリ昭和山岳会の人に会ってしまった。なつかしく思わずはしゃいでしゃべる。北岳に行くらしい(ちょっと意外!)。山に行っていれば、いつか誰かしらに会えるんだなー。
 歩き始める皆は飲みすぎでゆっくりペース(助かる)。雪は全然ない。2ピッチ目あたりからもうついていけない。中沢さんについてもらって後から一人行く。最後は荷物まで持ってもらった(こんなの初めて。つくづく訓練不足を感じる)。
 13時30分、やっとテント場に着く。ザックをおろしたとたん今まで死にそうだったのがすぐ直る。笹がきれいで静かな所、でも長かった、それにあの急登。
 テントの中で紅茶を飲んだり、ハムを焼いて食べた。すごく眠たい。夕食は章子さんの作った肉そぼろがおいしかった。
 12月31日、5時10分出発(今日もまた、ついていけないだろうな)。最初は寒いのでなんとかついて行けたが、温度が上がると本当にバテる。
 暑い。これが冬山かしら? 3ピッチ目をすぎると苦しい。遅い、ますますバテる「ここで待ってます」と言おうかなと何回も思う(川田さんと中沢さんも後から疲れちゃうだろうな)。最後に荷物を置いて行く。
 一歩、一歩、又一歩という感じ。暑い、皆はもう頂上に着いている。40分くらい遅れてやっと着いた!もう登らなくてもいい。 大きな山だなあー!。
 北岳頂上はさすがに風が強い、手袋をしないと寒い。皆は待っていてくれた(寒かっただろうな)。行動食も水もないのでもらって食べた(ああつかれた)。7時間30分くらいかかった。それにしてもつくづく訓練不足を感じる。川田さんと中沢さんに悪かった。皆で記念写真をとった後すぐ下山する。途中、バットレス隊の金子さん、高橋(弘)さん、竹内さん達に紅茶をご馳走になる、温かい。下りもやっぱりバテて、又、荷物を持ってもらう。
 16時30分テント着、ホットする。お疲れさまでした。夕飯はハンバーグピラフとおせち料理、ピラフのシイタケがとても美味しかった。中沢さんは疲れたのか夕飯はハンバーグしか食べなかった(私のせいかしら?)。皆もさすがに疲れたみたい。明日は元旦、一日のんびり山の中にいたい、でもやっぱり下山することになった。
 昭和63年元旦、いいお天気、伊藤さんから差入れのおとそを飲み、お餅を食べる。章子さんが作ってくれた、ホウレン草とチクワの汁がおいしい。3日間おいしいご飯が食べられた。章子さんアリガトウー(今度は私がします)。
 8時10分に出発、下りで新人の人が足をネンザしたらしい。川田さんが荷物を持ってあげる。足をひきずって歩いている。あれから会に来ないみたいだけどやめてしまうのかしら、残念。
 バットレス隊は順調に登っていた。交信を聞きながら、川田さんがしてくれた焚火でハムを焼いて食べる。おいしかった。
 やっぱり南アルプスの山は大きいなあー。皆のおかげでやっと北岳に登ることが出来ました。皆さんどうもありがとう。川田さん、中沢さん最後まで本当にどうもありがとう(今年はしっかり訓練しよう、食当も)。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ265号目次