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中央アルプスNOアルコール山行
小泉 周子

山行日 1988年3月19日~21日
メンバー (L)小泉、金子、市川、荒川、(大石)

 久しぶりの山。久しぶりの例会。久しぶりのリーダー。久しぶりのアルプスだった。
 出発の前夜にメンバーが一人増えた。顔も人も山歴も何も知らない人だった。何もかもが久しぶりで、力だめしのつもりだった私は面食らった。しかし、会の発展を思う某氏の強い希望により承知する。
 第1日目。駒ヶ根駅から、しらび平はまだタクシーが入ってくれないためバスで入る。バスで荷物代440円、ロープウェイでも200円をとられる。(何かにつけお金を取るなんて、税金みたいな奴らだ)千畳敷は快晴。しかし、人はそれ程多くない。矢張り中央だ。トレースを忠実にたどり稜線へ出る。小屋の外にザックをデポして駒ヶ岳をピストン。風は強いが割となだらかな道だ。途中、大石氏相手に簡単に滑落停止や耐風姿勢を教える。雪山が初めてと言っていたが、歩き方とかは自分なりに本で勉強していたらしい。アイゼンだけはひっかけないでね、なんて言いつつ自分がつまずいていた。
 宝剣の登りですれ違った人に感想を聞くと、雪がグズグズでとても恐かったと言う。やっぱりザイルを出さないと無理かな、なんて考えながら何となく山頂に着いてしまった。木曽側は切れているが、足場は細いながらもしっかりしていたので大丈夫。山頂は細長く狭い。5年前の秋に来た時は、山頂にある細い岩場によじ登れたが今は雪がこびりついていて無理。記念写真だけで再び岩場の下りとなる。矢張り両側に切れているが、クサリがついているので安心して下れる。ちょっとイヤラシイ所もあるが。極楽平ヘの途中、幕場に丁度よいコルがあった。そこで本日の行動を打切るかどうか悩む。時刻は15時。初めての大石氏にどうする?と聞くと、大丈夫ですと言うので、経験の浅い私は鵜呑みにして先へ進んでしまった。この日は風のビュンビュン吹く極楽平の稜線で終えた。
 翌日、人はほとんど居ないがトレースはついている稜線を行く。雪は吹き飛ばされていてそんなに多くはない。二つ三つのアップダウンの後、桧尾岳へ到着。宝剣への道のりは長い ― だからという訳ではなく、他諸々の理由もありスタコラサッサと桧尾根へと入る。けっこう雪がある。多くてお尻ぐらいか、腰ぐらいか。しかし、赤布や目印はバッチリなため、ルートは大丈夫。やがて樹林帯へと入り、この日は赤岩の頭で終った。宝剣岳がでっかく良く見えた。
 また翌日。早朝、雪が降ったがバス停まで下山。青春18キップで帰京した。
 困ったこと。金子氏がお酒を所持しておらず、女性に手をだしてしまった!(女性のお酒でした)。

〈コースタイム〉
3月19日 千畳敷(10:40) → 宝剣山荘(11:30~40) → 駒ヶ岳(12:40) → 宝剣山荘(13:30) → 宝剣岳(14:05) → 幕場(15:30)
3月20日 幕場出発(7:40) → 桧尾岳避難小屋(10:45~11:15) → 幕場(14:40)
3月21日 幕場発(8:55) → 中御所バス停(10:10)

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