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至仏山
その1 至仏山山行
吉岡 誠
山行日 1989年5月14日
メンバー (L)吉岡誠、吉岡珠美、別当、斎藤、今井、菅原、鈴木(章)、井上(博)、服部

 目的地の鳩待峠に着いたときは雨で、翌朝になっても天候はぐずぐずしていた。意を決して、ともかく山の鼻まで行ってみようと準備をしている間に次第に良い天気となった。一度峠まで出てみたものの、スキーでも行けそうなのでスキー組は戻って準備をし直して出掛けることになり、ぼくら徒歩組は一足先に至仏山を目指した。
 鳩待峠からは残雪の上を歩く。別当君と斉藤さんは若いだけあってペースが速い。僕と雪山が初めてのうちの奥さんはノタノタと行く事になった。スキーの連中もぼくらを追い抜いて行った。ガスはなかなか晴れてはくれず、視界は余り利かず慎重に踏み跡と赤ペンキを見逃さないように歩いた。尾根は意外に広い。
 最初のピークでぼくら2人は大休止になってしまい、他の連中は先に行ってもらった。彼等のペースには付いて行けないのだ。
 広い尾根をなおも行くうちに、右にトラバースするようになると悪沢岳に近い証拠で、時々強い風にガスが切れると雪に覆われた美しい稜線が見える。しかしそれも一瞬ですぐにガスに包まれる。ぼくらは無理をせずに小至仏の少し手前で引返し他の連中が戻って来るのを待つことにした。
 2人で歩いて不安な道も連中と合流するとがぜん賑やかな物になった。調子に乗って下って行くうちにルートを間違えてしまったりと少し気の抜けた山行になってしまったのはやはりリーダーの責任と思うが、まあ楽しかったので良しとするかな。
 山のフィナーレは老神温泉のお風呂と菅原氏ご推奨の「刺身コンニャク」でした。


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