トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ271号目次

奥多摩・入川谷
牧野 美恵子

山行日 1989年6月25日
メンバー (L)勝部、菅原、市川、今村、今井、鈴木(章)、日野、牧野、他1名

 古里駅改札を出ると昨夜からの宴会組3人が車座になり一杯やっていた。と思ったが、朝食を摂っている最中であった。三峰・車座とくるとどうしても次には宴会という言葉以外には浮かんで来ない。三峰に入会していつの頃からか私もパブロフの犬のような条件反射が身に付いてしまったようだ。
 さて駅より1時間程で瀬戸堰堤着。久し振りの沢だし今日は大いに沢を楽しもう。そう言えば釜の通過が難しいが落っこちても濡れるだけと資料にあったが、濡れるのも沢を楽しむひとつの方法だから、ま、いいか。などと考えながら渓流たびに履き替えて、さあ沢歩き開始。と思いきやそこに居合わせた釣り師のお兄さんより、せめて布滝沢の出合までは沢に入らないでとの要請が、勝部リーダーの元へ寄せられた。もちろん寛大なる勝部氏はその要請をすんなり受け入れ我々もリーダーに従ったのだが、内心私は、冗談はよしてよ、釣り師の兄さん、こっちとらだって金と時間をかけて今年初めての沢歩き山行に参加し目一杯沢と遊ぼうと思っていたのに。それにずぶ濡れになる覚悟だって今したばかりなのに、こちらの楽しみだけ減らされたような気がしてならない。特に今回のような比較的短い沢の場合、かなり損した気分だ。沢屋と釣り師の共存共栄って難しいのかしら。
 入れなかった沢の部分をもったいないと思い、また釣り師との共存共栄のことを考え考え歩いているうちに姥岩沢に着き昼食となる。その後兆子ノ滝を高巻き速滝下に着く。この滝はどうみても越えられそうにないので、姥岩沢まで戻り、姥岩沢をつめて仕事道を拾う。途中峰の廃村で道探しに時間をとられてしまったが、鳩ノ巣駅ヘ無事下山。なんか本当に損したような山行だった。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ271号目次