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小菅本谷 "沢登り"
飯塚 陽子

山行日 1989年6月18日
メンバー (L)菅原、今村、別当、阿部、佐々木、斎藤、飯塚

 6月18日(日) 朝・・・曇。
 昨日の夜は、土砂降りの雨の音を聞きながら、「明日は沢登りだし、もうヌレネズミの覚悟だ」なんて思いながら寝てしまったのだが、翌日は、まーまーの曇り空。
 ぬれる覚悟はしてたものの、雨がやんでいてホッとしたし、「よし頑張ろ!」なんて、自然に気合もはいったりする。
 朝食を済ませ、テントをかたずける。
 そういえば・・・・・・昨日の夜、妙な親子がお金を落としたと私達のテントの下まで探していたのだが、やっぱりお金はありませんでした。(残念)。とにかく準備を整え、小菅本谷の沢登りへ出発しました。
 今回は、私にとって2回目の沢登りだ。小菅の沢は、幅も広く、水の流れも(雨が降ったせいか)速く感じられる。歩き始めは、まだ慣れないせいか、滑ったり、岩を飛びこえた後よろめいたりして、危なっかしい。前を行く今村さんの足どりを見ていると、決して滑ることなく足がピッタリ岩に着いていて、すごく安定している。それでもだんだん歩きにも慣れてくると、岩を飛びこえることも滝登りも楽しめる様になり、あの"渓流タビ"がまるでカッパの足の様に思えてくる。
 曇り空で、薄く霧がかかっていたが、木々の間からたまに薄日も射してきて、そこに流れのきれいな滝を発見した時、なんていうか、神秘的な美しさを感じてしまいました。また、ゴルジュ帯やナメ滝などの聞きなれなかった数々の滝―。私にとって沢登りは、このように新しい発見と驚きの連続だった。
 そして、水が涸れたあたりからちょっとしたガレ場を登りつめていくとすぐに山道に出て、そのまま大菩薩峠へ向かう。大菩薩峠の頂上でいきなり土産物の並ぶ小屋と一般登山者に遭遇し、下界ヘ下りてきてしまった様な変な感じであった。帰りは、一般登山道を下り、また小菅に戻った。
 肌寒い一日ではあったが、"沢登り"はすごく楽しかった。今度は、真夏の季節に、是非シャワークライミングに挑戦してみたいと思います。


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