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小川山
飯塚 陽子

山行日 1989年9月23日~24日
メンバー (L)荒川、金子、別当、井上(雅)、大泉、斎藤、飯塚、菅原、今井

 9月23日~24日、小川山近辺の岩場に行ってきた。新宿スバルビルを車2台で出発し、22日の夜中3時半頃、廻目平キャンプ場に着き、テントを張って、翌朝10時過ぎまでぐっすりと寝る。キャンプ場に着いた時は、夜中だったので何も見えず、周りの状況が全々わからなかったのだが、朝起きてみて周りを見ると、カラフルなテントがびっしりで、オートキャンプを楽しむ人々がたくさんいたのである。テーブルやイスがセットされていたりして、なかなかすごいな、なんて感心してしまった。また、この近辺の山々は、中国の墨絵を想わせる山ばかりで、まるで日本じゃないみたいな不思議な感じがした。
 23日は、ガマスラブの1ピッチを場所を移動しながらそれぞれ登った。私は、トップロープで登り、登った所はホールドがほとんどない岩であったが、岩は滑りにくく傾斜もゆるかったので、割と登りやすかったと思う。ひろ子サンとビレイを交代しながら、何回か登った。荒川さん達は、オーバーハングしている岩を登るのに夢中で、皆、挑戦していた。
 24日、昨日の夜、廻目平キャンプ場に着いた菅原さん、今井さんも合流し、菅原さん別当さん大泉さんはガマスラブヘ、他の人達で屋根岩という岩場に行った。1ピッチ目からクラックがきれこんでおり、垂直にそそり立っている岩だった。金子さんがトップで登り、クラックに多少手こずりながらも、皆さんさっさと登ってしまう。ひろ子サンも「キャーキャー?!」言いながらも身軽に登ってしまった。結局私だけ残り、ここでとり残されたら大変だと思い、クラックに手をいれて、足を踏まえてなんとかよじ登り、やっと1ピッチ目終了。だいぶ時間をとってしまった。
 そして2ピッチ目。荒川さんがトップで行く。ほとんどホールドのない岩場で、緊張、また緊張の連続だった。私にとっては、結構長いピッチで、途中何度もずり落ちそうになり、荒川さんには重い負担をおかけしてしまったと思う。ホールドのない岩というものが、こんなにもしんどいものなんだということが、よーくわかった。それでもやっとの思いで登りきり、ほとんど快晴になった空や山が目にはいると、やっとホッとした気持ちになれた。私はただホッとするだけだが、こういう時に自分の思い通りのクライミングが出来た人はすごい充実感を味わうんだろうなと思った。2ピッチ目を全員が登りきったところで、予定時間を1時間以上も過ぎていたのでこれで終了とし、3時半頃テントに戻ったら、ガマスラブヘ行った3人が待ちきれずに? テントを撤収していてくれた。
 帰りは、道路が途中から渋滞してしまったが、途中で見えた白い帽子をかぶった富士山がとてもきれいだった。


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