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十二ガ岳・鬼ガ
菅原康之

山行日 1989年11月19日
メンバー (L)菅原、秋場、大泉、別当、荒川、牧野、阿部、斎藤、飯塚、(小野)

 テントから顔をだすと、太陽が富士山の雪を反射させてとても眩しい。前日に、河口湖畔にテントを張る予定であったが、アベックはいるは暴走族は走っているはであまりよくないので、紅葉台入口の空き地に張り一夜を明かす。登山口の近くまで来ていたので少々朝寝坊してしまい、実は夜中まで酒を飲んでいたからである。
 車3台で来たので1台は下山口の根場魚眠荘前の駐車場に止めて2台に10人が分乗して登山口の文化洞トンネルの先50メートル左側の空き地に車を駐車して歩き始める。登り口は、トンネル手前右手に指導標がありゆっくりと九十九折りに登ると尾根に達する。急登の尾根をぐんぐんと高度をかせいでいくと右に河口湖左に西湖がよく見えて、時おり吹く風がひんやりして汗を冷す。樹林を抜けてカヤトの急な登山道を登ると毛無山の山頂に立つ。ここからの展望は素晴しいもので、とにかく心が休まると言う感じである。
 十二ガ岳方面は左に進む。一つ一つピークを越え、途中何ヶ所のくさり場やキレットの橋をわたり急な登山道を登ると、祠のある十二ガ岳の山頂にでる。低木に囲まれているので西湖方面しか展望は望めない。晴れてはいるが風が冷めたいので体が冷えるので早々と出発する。やせ尾根を進み、ロープが張ってある不安定な斜面を下ると、くさりのある所を登ると安定した尾根に達する。ゆっくりと明るい斜面を登るとほどなく金山に登り着く。クマザサの平担な所で昼食とする。風があたらないので昼寝をしてしまう。
 重い腰を上げて最後の目的地鬼ガ岳へ歩き始める。体が暖かくなりかけたころ鬼ガ岳山頂に着く。金山からは指呼の間である。山頂には大岩が立ち、まわりに目をやると奥秩父や八ヶ岳、南アルプス、甲府盆地が手にとるように見え、また十二ガ岳方面は荒々しい岩稜が迫ってくる。しばらく素晴しい眺めを楽しんでから下山を始める。やせた尾根をアップダウンしながら、あきた頃に鍵掛峠へ着く。そこで左に折れて根場へ下る。晩秋の為落葉が多く軽やかな足どりでジグザグ道を歩くと途中で沢にで、そこを対岸に渡り杉林の中を抜けると林道になる。ここまでくると車の置いてある場所まであとわずかである。

〈コースタイム〉
文化洞トンネル(8:50) → 毛無山(10:10) → 十二ガ岳(11:40) → 金山(12:30~13:30) → 鬼ガ岳(13:50) → 鍵掛峠(14:45) → 根場(15:50)


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