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三斗小屋温泉
金子 周子

山行日 1990年2月11日~12日
メンバー (L)大久保、服部、田原、石田、阿部、金子(周)、他2名

 2月11日、特急に乗り黒磯へ。メンバー8人はタクシーで那須湯本へ向かう。しかし、地元に通のタクシーのおじさんは裏道へ。道は凍って動けない。仕方なくタクシーを降りトボトボと歩き始める。大丸温泉までは4キロ、4キロ!4キロ!4キロが頭で叫んでいる。あーあっルンルンの温泉山行の筈がとんだ災難! まだかなぁ~まだかなぁと思って1時間45分くらいでやっと着いた。そしたら普通の道からはバンバン車が通っているじゃない全くイヤになっちゃう。本来ならとっくに着いてもう峰の茶屋を過ぎているかもしれないのにナ。おまけにこの日はとても暖かくて雨が降ってきた。雪もあまりない。
 1年半ぶりに山靴のヒモを締め直し、「サァ登るぞっ」 大丸温泉の手前から本来の山行になる―と言ってもまだ車道がしばらく続く。登山道に入っても緩やかな登りが久しぶりのせいか余計な歩きをしたせいかちょっとキツイ―。それでも歩いているうちに少しは調子付いてきた。峠はやっぱり雨、雪もあまりない、カサをさして峠を越えられる(風もたいしたことはない)。その後はだらだらの樹林帯をトロトロ歩く。私の頭の中は温泉マークで埋まってくる。先頭の人達は温泉教の教祖と信者だからさすがに温泉の力に引かれるのが強いらしくとっくに見えなくなってしまった。やがて大黒屋が目に飛び込んでくる。あぁ着いた!。
 早速オフロヘ直行。ダンナと子供から開放され夜を過ごす。しかし、ここんとこの清く正しい生活のせいか、お酒が飲めなくなってしまったのには寂しさを覚えた。おかげでオバケの出没する部屋で寝ることになったその晩はあまり熟睡できなかった。
 翌日は快晴。周囲の景色を見ながらと、昨日行きに阿部さんが落としたと言うコンタクトを不可能じゃないのカナーと思いながらも探しながら歩く。下りは急カナーと思った峠への登りもたいしたことなく、昨日よりは強く吹いている峠の風を後ろに私はゴロンゴロンと下まで転げ落ちていった。
 久しぶり、やっぱり山は良いナーとしみじみ感じる。心の活力になる。以前のようには登れないかもしれないけど、それなりに山は続けていきたい。腰が曲がっても、四十肩になっても山は止めないゾッ! 皆さんこれからも宜しく。


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