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白毛門沢
菅原康之

山行日 1990年8月12日
メンバー (L)菅原、井上(博)、大泉、別当、阿部、鈴木(章)、市川、吉田

 実は今回の山行は、五日市の奥にある盆堀川支流の沢登りだったが、先日くそ暑い北アルプスの縦走をしたので水量豊富な谷川周辺の沢に変更をして沢登りをしました。
 8月12日(晴)
 前日ゆびそ駅にて、阿部、大泉隊と合流して井上(博)さんを待ちつつ軽く飲酒をし、ステーションビバークとする。
 朝になっても井上さんは現われず、少々気がかりだが出発をする。土合駅前に車を置と、とぼとぼと車道を歩き白毛門山への登山口ヘと向かう。すぐに東黒沢を渡り、白毛門山の分岐を見おくり、沢ぞいの踏跡をしばらく進んでから入渓する。
 東黒沢を少し進むと倒木の固まりが出現し越えると、ドーンと圧巻なナメ滝がおいでおいでしている。左岸を皆思い思いに登っていく。またまた倒木を乗り越え二俣になる。ここからが自毛門沢の始まりで、右が東黒沢本流で左側が白毛門沢である。少々細くなった沢巾の中をナメ状小滝を次々に攀じっていく。いつしか天気も曇りがちになり、時折り雨もポツリポツリとくる。夏にしては少々肌寒いかな~。快適に小滝を越えて行くと、モートコールが聞こえ、後をふりかえると井上さんが上がってくるではないか。事情を聞くと朝一番の列車でゆびそ駅に着いたが、5分前に我々は出発したあとで、あとを追って車道を歩いてきたとのことで、ビックリするは、足の強さに感心するはで、ただただ敬服します。
 ここで全員そろって、大滝タラタラのセンを右岸から大きく高巻きし沢床におりると、上部には美しくも圧巻なナメ滝が我々を見おろしている。少々傾斜が強いのでスリップに注意しながら楽しむ。上には大岩が沢を二分に別け、休むにはもってこいである。ここいらで核心部も終り、急なゴーロ帯をジジ岩、ババ岩を跳めながら高度をグイグイと上げる。
 いつしか明るいスラブ帯へと変わり、岩も乾いているのでフリクションを効かせながら自由にルートをとれる。時たま吹く風がここちよくとても楽しい。しだいに急な笹ヤブとなり、踏跡に注意しながら少しこぐと、自毛門山の頂に出る。しばし360度の展望を楽しみ雑談ののち山頂を後にし、尾根道を下降して土合駅に着く。帰りは、諏訪狭温泉につかり汗を流して帰宅した。

〈コースタイム〉
土合(7:05) → 東黒沢出合(7:40) → 20mナメ滝(10:30) → 白毛門山(12:45) → 土合(14:40)


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