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剣岳定着
その1 剣岳を振り返って
山本 信雄

山行日 1990年8月11日~18日
メンバー (L)山本(信)、荒川、今井、斉藤、飯塚、飯島

 8月11日 天気、雨
 黒部ダム駅から外へ出ると、曇っていた空も雨がパラパラ。おもわず、荒川の顔を見てしまう。みんなで、ヤッパリネー。重い足を引きずっての真砂沢までのひと山でした。

 12日 天気、晴のち雨
 昨日の雨もあがり、いらない物をツェルトにくるみ、出発。近藤岩で昼寝をしたのちのんびり三の窓雪渓を登り、4時三の窓に着く頃にはまた雨がパラパラ。

 13日 天気、晴のち大雨
 5時過ぎにチンネ左稜線に取付き登ったが、意外に早く登れた気がする。昨年は北尾根で苦労した2人も、今ではりっぱな女性クライマーに育ち、これからが楽しみな2人である。また来年あたりには今以上にうなくなって、ゲン、とろとろしないで早く登って来なさい、という転換期が来るのではないだろうか。シュラフに入ってから考えると、嬉しい1日だった。

 14日 天気、曇りのち雨
 昨日の大雨と雷の為真砂沢まで帰れなかった為、のんびり三の窓を下山、近藤岩で一休みしていると雨が降ってくるではないか。やっぱり雨男がおるから降るのかなあ。昼過ぎに真砂沢BCに到着。夕方には雨もあがり、明日帰る斎藤、今井、飯島の下山のために酒盛りをし、山の思い出に花が咲く一夜だった。

 15日 天気、雨のち晴
 斎藤、今井、飯島は雨の中を下山して行った。昼頃には雨もあがり、休養のためのんびり濡れたものを乾かす。荒川は空を見て、これは今井がいなくなったから晴れたのだと言う。ホントですかネ。
 今回は台風の影響で天気が情れた日が1日もなかった。大雨が降り雷が鳴り恐い思いをしたわけだが、日本の場所はわからないが桑原という地名があるそうです。この桑原にはまだ一度も雷が落ちたことがないそうです。もし雷が鳴ったら、桑原、桑原、桑原と祈れば雷が落ちないそうです。
 16日からの続きは、飯塚(その三)と続きます。


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