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湯ノ丸山・山スキー訓練
小林 勝夫

山行日 1991年2月23日~24日
メンバー (L)菅原、勝部、鈴木(章)、今井、飯島、吉江、小林(勝)

 待ち合わせ場所の新宿スバルビル前に着くと、バス・スキーツアーの若者で賑わっていた。そんな中で、そろそろ50才に手が届こうとするおじさんが、ザックとスキー板を担いできょろきょろしている姿は、どうみてもその場にそぐわない。
 5~6年前から、年に2~3度ゲレンデスキーをするようになった。その時かっこをつけて、どうせやるならいつか山スキーをと考え、道具は山スキー用にしていた。それが今回、菅原さんが初心者向け山スキーの計画をしてくれたので、長年の夢が実現する事になった。
 2月22日(金)午後10時過ぎ、菅原さんのデリカ4WDワゴン車(まさにサロンカーである)で湯ノ丸スキー場へ。翌日深夜に着き、駐車場にテントを張り、例により明け方まで酒宴。
 翌日、シールの貼り方、歩行の仕方などを教わり、湯ノ丸高原林道を池の平まで歩行訓練。いつもなら、スキーを履いて斜面を歩こうものなら、後ろに滑り出しあわてふためくのであるが、シールのおかげで難なく前に進める。シールの偉大さを思い知らされる。
 1時間弱で湯ノ丸スキー場リフト終点に。更に池の平入口まで行き、近くの小高いピークに登り新雪の滑り方を教わる。ゲレンデスキーと反対に踵に重心をかけ、体重移動で回転するのだと教えてもらうが、当然うまくいくはずがなく雪まみれになる。
 湯ノ丸スキー場リフト終点からは、登ってきた林道ではなくゲレンデを滑る。菅原さんからシュテムターンを指導されるが、ボーゲンでの回転も満足に出来ないので、うまくいく訳がない。ただ、回転する時ストックを使うとタイミングがとれ、うまく回転できると教わり、何となくできるような気がしてきた。
 ゲレンデを滑り降り、車に戻り、荷物を担いで地蔵峠からリフトで今夜の幕営地キツネ平まで行く。
 2月24日(日)。今日は、湯ノ丸山へ山スキーの実地訓練である。テント場から山頂まで1時間ほどで着く。頂上直下の斜面は斜度も増し、雪もクラストしていたので、初心者の私は緊張させられた。その上、頂上まであと少しの所で、板とシールの間に雪が入リシールがきかなくなってしまった。前日、菅原さんから使ったあとのシールのメンテナンスをしっかりしていないとシールが剥がれる事があると聞かされていたので、実感させられた。
 頂上は風が強く、寒さも厳しいので早々に角間峠に下る。例により何度も新雪につっこみ起き上がるのに一苦労する。皆から遅れて角間峠に。ワインで一息つき鹿沢スキー場に下る。2時間半の山スキーの初体験であった。
 私はどちらかと言うと岩稜より、のっぺりした雪山を一歩一歩登るのが好みである。その点山スキーは性にあっているように思われた。
 機会があったらまた挑戦したい。

〈コースタイム〉
キツネ平(7:30) → 湯ノ丸山頂(8:30) → 角間峠(9:00) → 鹿沢スキー場(9:10)


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