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日向山と甘利山~千頭星山(早川尾根 台風のため変更)
今村 信彦

山行日 1991年8月31日~9月1日
メンバー (L)今村、小林(偉)、安斎、澁谷

 集合地の府中本町を出発する時は小雨だったが、中央高速に入ってすぐ激しい雨となる。この状態では広河原へ行くのは危険と思えるので、ひとまず穴山にある小屋に行き様子を見ることにする。

 8月31日(土)晴
 出発予定時刻を過ぎても激しい風雨なので早川尾根行きを断念する。8時頃になって雨も上がり周囲の山々も見えてくるが、高温多湿で非常に不快な天候だ。山など登らず温泉にでも入ってゆっくりしてもいられない、前に何度か行ったことのある日向山に行くことにする。甲斐駒ヶ岳の日向八丁尾根末端にある展望の良い山だ。
 穴山小屋より車で約40分、日向山林道の標高950m地点に車を止める。今回はハイキングマップしか持っていなかったので現在地点がわかりにくい。車道から山道に入る地点の矢立石まで近いと思ったのが、途中休憩1回を含め1時間近くかかってしまう。猛烈な蒸し暑さである。その上小屋を出るとき蜂に数箇所刺されてしまい(3人)、だるさと痛みで登る意欲など全く無いが、他の3人は元気そうだ。山道に入って30分も歩かず休憩を繰り返し山頂につく。三角点があるだけで展望はほとんど無く、記念写真を撮るだけで山頂をあとにする。この先5分程の所にある雁が原は、花崗岩の風化した砂地で展望が良く、大体止する。ここは中央線の日野春~長坂間の車窓からも良く見える所だ。
 充分に展望を楽しみ下りにかかる。鞍掛山への鞍部を目指し蟻地獄の底に下りるような感じだ。そして錦滝のある日向山林道まで木の根の多い歩きにくい急降下が続く。汗だくで全身ずぶぬれの状態だ。随所に水があふれている荒れた林道を登り口の矢立石を通り車に戻る。帰路、白州町福社会館(塩沢温泉)で汗を流し、穴山の小屋に戻る。

 9月1日(日)曇
 寝苦しい一夜を明かし、今日はいくらか涼しいようだ。車で韮崎を通り、甘利山直下の駐車場まで標高差約1200mを稼ぐ。 一カ所乗用車では通過困難な所あり。
 甘利山頂上へは遊歩道があり、あっけなく着いてしまう。朝出る時は甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山が見えていたが、あいにくガスで何も見えず残念だ。あたりは松虫草が咲いて秋の気配を感じる。ここから先は普通の山道となる。 笹が夜露に濡れ下半身びしょ濡れとなる。青木鉱泉への分岐点まで急登が続く。ここで道は左に折れ、草原状の緩やかな登りで千頭星山へ続く。このあたりから見る鳳凰三山は素晴らしいのだが見えない。千頭星山直下で老夫婦とすれ違う。せっかく重たいカメラを持って来たのにと残念がっていた。我々も山頂を後に少し下の草原の所でガスの晴れるのを待っていたが、晴れそうになく来た道を戻る。

〈コースタイム〉
8月31日 日向山登山口発(11:05) → 矢立石発(12:05) → 日向山着(14:00) → 雁が原(14:10~15:00) → 錦滝着(15:35) → 失立石発(16:25) → 車(17:00)
9月1日 甘利山駐車場(7:00) → 甘利山(7:10~20) → 青木鉱泉分岐(8:40) → 千頭星山(9:00~15) → 休憩(9:30~50) → 甘利山駐車場(11:05)

温泉 白州町福社会館 午後6時まで 610円


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