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七ヶ岳・荒海山
阿部 利枝子

山行日 1991年9月28日~29日
メンバー (L)阿部、福間、水畑

 9月28日。久々の朝発の山行で5時に目を覚ます。福間さんと水畑さんは春日部より乗車の予定なので、一人浅草7時10分発の電車に乗り込む。車内はゴルフ、観光客でかなり混雑している。下今市乗り換えで会津高原までは約2時間。(浅草から会津まで2090円というのは、中々良心的な料金だと思います。)
 駅前よリタクシーで羽塩登山口まで入ってもらう。10時50分、林の中を栗拾いなどしながら歩き始めるとまもなくシラカバの中を行くようになり、右手の細い道に下りていくとしばらくは沢沿いの道となる。30分もすると今度は平滑沢とよばれる滑沢に出る。沢といっても水量も少なく傾斜も緩いので、水流の中を快適に登ってゆける。40分程で沢を離れると登山道は灌木帯に入り、山頂まで急登が続く。台風一過で快晴だったお天気も高度を上げるにつれ徐々にガスが出はじめ、ピークに着く頃にはすっかりガスに包まれてしまい何も見えなくなってしまった。風も強くけっこう寒い。「七ヶ岳山頂」の標識の下で膝をかかえるようにして水畑さんにお茶をごちそうになった。13時20分、下りは針生のコースをとり、こちらも途中護摩滝という滝など下りながら14時50分登山口に着いた。この日は民宿泊まりなので、そこから更に1時間ちょっと林道を歩くことになる。

 9月29日。晴れ。タクシーを頼んでおいたところ、民宿の車で送ってもらえるということなので、御好意に甘え登山口の少し手前のところまで入ってもらう。宿からは40分近くもかかってしまいとても申し訳なかったが、お陰で随分と時間も短縮でき、感謝感謝。
 車を降りて15分も歩くと右手に「荒海山登山口」のプレートがかけてある。(ちなみに、荒海山というのは福島県側からの呼び名で栃木県では太郎岳と呼ばれているのだそうです)。小沢沿いに尾根の取付きまでは約20分の急登。軽く一本。ザックの上に腰をおろして休んでいると汗をかいた体には風がとても心地良く、目をつぶっているとそのまま眠ってしまいそうになる。昨日の七ヶ岳では結局登山者には一人も出会わなかったし、今日も林道には何台か車が停めてあったものの、そう大して人も入っていないようで、この分だと今日もまた静かに山歩きができそうだ。重い腰を上げて歩き出す。もうこの先は一本道で約1時間半、最後にネマガリダケのヤブをぬけでると荒海山山頂だ。展望はバッチリで前日登ったばかりの七ヶ岳がよく見える。目を移すと日光そして尾瀬の山々。
 1時間ほどのんびりと休憩の後、写真を撮り11時50分、下山は往路を引返し、林道の途中でタクシーに拾われる。駅前で入浴・食事をすませ、ほろ酔い加減で帰りの電車に乗りこんだ。

七ヶ岳・荒海山概念図

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