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西上州 碧岩、鹿岳、檜沢岳
今村 信彦

山行日 1991年11月2日~4日
メンバー (L)今村、井上(博)、高木、澁谷

 11月2日、碧岩
 山溪の紹介記事を読み数年以上たつが、いまだに道標は全く無い。分岐点には赤テープが付いているが、間違った踏跡も多い。
 登り口の居合沢に沿って、途中にある三段の滝上までは立派な遊歩道である。滝上より小尾根を乗越し、ミドリ岩沢に入り、最初の枝沢をつめる。他人の踏跡に惑わされずに行けばヤブコギ無くミドリ岩の基部に着く。
 頂上へは、高度感のある急登で、途中一ヶ所、一般ルートにしては、悪い所があり、ザイルを使用する。(次回に登ってルートの間違いとわかる)ここから頂上までは、すぐだった。ピークの北へほんの少し下ると、素晴しい展望が得られる。慎重に基部まで戻り、登ったルートとは違う踏跡をたどり尾根を下る。しっかりした道になっている。途中より直進する踏跡と別れ、左の太い道に入るが、少し先で道はわかりにくくなり、急斜面を沢におり立つ。荒れた小沢を下ると、今日登った枝沢はすぐだった。
 3日、鹿岳
 西上州の山では割合多く紹介されている程には、道は良くない。
 登山口の下高原から、いきなり人家の庭を通り抜け山道に入る。一の岳と二の岳の鞍部までは道標完備で、迷う所は無い。まずは一の岳往復。道がついていて困難な所は全く無い。ガスで展望が全く無く残念だ。先程の鞍部に戻り二の岳を目指す。一ヶ所だけ悪い所がある。手掛りが不足な上、非常にすべりやすい。井上さんがトップで登り、他は細引たよりに登る。先程のガスは晴れ、素晴しい展望だ。今回の山行中、唯一の他パーティーを見る。この先、木々岩峠方面への道には道標は無く踏跡程度となり、少々わかりにくい所もある。予定の時刻より早く車の所へ戻ってしまう。早く幕を張って飲みたい所だが、この付近の山は、山奥まで人家があり適当なキャンプサイトが少なく、暗くなるまで落ちつかない。時間つぶしにと黒滝不動に寄り道をし明日登る檜沢岳登山口(根草)より塩の沢峠へ向かう車道の路肩にテントを張る。時々車が通り、人の目が気になるが、酒の勢いで、それ程気にもならなくなって行く。
 4日、檜沢岳
 根草の集落より入る。道標は無い。尾根に取り付くまで、人家の庭を通り抜ける所もあり、適切な資料が無いとわかりにくい。
 尾根に入ってしまえば迷う所は少ない。しばしの急登の末、西峰と三角点ピークの鞍部に着く。まずは西峰に向う。鞍部よりほんのわずかの登りだ。足元よりすっぱりと切れ落ちた岩壁の上で、展望は素晴しい。鞍部に戻り、三角点峰ヘ。ここには祠があるが、木が繁っており展望はきかない。下りは、登って来た道とは反対側の主稜線よりはずれた小尾根を下り、右へ大きく廻り込むと、山頂直下の神社に出る。ここから主稜線に入り、最低鞍部より右の尾根へ急下降、大きな堰堤のある沢におり立てば、今日の出発点には一投足だった。

〈コースタイム〉
2日 居合沢出合(登山口)(10:30) → 三段の滝(11:05) → 碧岩基部(12:20~12:40) → 碧岩(13:20~13:50) → 基部(14:50) → 三段の滝(15:50~16:00) → 居合沢出合(16:20)
3日 下高原(7:50) → 一の岳と二の岳の鞍部(9:10~9:15) → 一の岳(9:20~9:30) → 二の岳(10:10~10:55) → 車道(12:30~13:00) → 駐車場所(13:20)
4日 大森橋(根草)(7:25) → 西峰(8:55~9:40) → 本峰(9:50) → 最低鞍部(10:07~10:15) → 堰堤(10:45~11:00) → 大森橋(11:10)

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