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二十六夜山
藤居 陽子

山行日 1992年4月19日
メンバー (L)原口、遊佐、高木、谷川、武石、藤居

 4月19日、不安定な天候を案じながら10時4分上野原駅着、タクシーで秋山村へと向かった。丁度雛鶴ロードレース開催日に当り、すべての車は中学校前でストップとなり登山口まで歩くことになった。懸命に走る女子中学生を応援したり、見物の村人と挨拶を交わしたり、1時間程で下尾崎に着いた。
 二十六夜山の解説板の前を左に曲る。集落の奥より山道に入り、沢を渡ってジグザグの楽な登り道、尾根に上がった頃から雨が落ちてきた。
 1時、卵型の二十六夜塔のある雑木林に到着した。かなりの広さがあり、月見をしたのであろうか、数ヶ所焚火の跡があった。山頂は更に左手へ3分程の登りだが、展望は良くない。塔の傍へ戻り原口さんの寄せ鍋を囲んだが、本降りの雨に立食の宴会となってしまった。
 温かい鍋で元気をつけて、2時50分下山開始。山頂を背にして左へ進む。ゆるやかな道が雨に濡れた急坂となる、傘と杖を両手に突っ張ってずるずるとすべりながら皆さんに遅れまいと夢中で下りた。腰を痛めて以来、雨の日の山行を避けてきたので足さばきの要領が悪く、僅か1時間の下りに大変な思いをした。かなり下った所に東屋があった記憶がある。別荘地まで下りて左ヘ、橋を渡ってバス道路ヘ、郵便局やガソリンスタンドの近くであった。
 山名に惹かれて登ってみたいと思っていた山である。雛鶴姫の伝説は記念碑で知る事が出来たが、この外にも月待ち信仰や、無形文化財無生野大念佛(念佛踊りの原形)等、歴史的に興味ある土地でもある。残念ながら今回は時間がなくて訪れることが出来なかった。


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