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八ヶ岳 氷
飯島 豊

山行日 1992年2月22日~23日
メンバー (L)飯島、荒川、吉江

 例によって、いつものメンバー、いつもの列車で出かける。今シーズン私は何度か氷登りに行ったが、今回はいつになく快適であった。
 新宿0時02分の普通で茅野駅ヘ。余り暖房がきいていなかったが、多くを語らずこの駅を出る。朝6時頃のバスで美濃戸口ヘ。メシを食べ歩き出す。5分ほど歩いて、沢にかかる橋のところから怪しく輝く氷が認められたので近くに行ってみる。ひとつはツララ状8m程度、もうひとつは60度から上部80度くらい10mであった。とりあえずここでやることにする。60度~80度のものに取り付くが、上部は立っており、ここは恐かったのですごすごと引き返し、達人荒川氏にお願いする。年明けてから冷え込んでいるためか、アイゼンもバイルもうまく決まらなく苦労する。荒川氏はねちっこい動きで、吉江君はハナ歌しながら登る。何度か登ったあと、左のツララ氷柱をトップロープで登る。昼1~2時頃キビシイ登攀を終え、日当たりのいい所にテントを張る。あたたかい所で昼寝をきめ、翌日に備える。
 次の日、美濃戸山荘より南沢方面に向かい、大滝附近の氷瀑で遊ぶ。気温は山荘の温度計でマイナス15度、かなり冷えていた。我々の他に4、5人のパーティが取り付いていた。昼頃切り上げ太陽館へ。ビールを少々飲み一同フヌケになる。こんなことばかりしているとバチが当たると私はアリとキリギリスの話を思いだしたりもした。帰りは梓で、夕方頃家に着いた。
 今回の山行はアプローチがほとんどなく氷登りが楽しめた。年明けて冷え込んでからの八ツの今回の場所はかなりおいしい所であった。また11~12月頃と違い氷の硬さが印象に残った。


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