山行日 1992年1月11日~12日
メンバー (L)勝部、武石
待ち合わせの新宿駅ホームは、新年会帰りの酔客と週末登出者で混雑していた。
冬山合宿のすぐあとの山行なので参加者は少なく、リーダーの勝部さんと僕の二人。
零時発の鈍行列車に乗り込み、ビールをグイグイと飲む。明日に備えて早く寝なければ。勝部さんは新年会で一杯遣ってきたらしく、早々に床に新聞紙を敷き寝てしまった。普段、電車の床に寝るなんて絶対(?)出来ないのに、山に行くというだけで出来てしまうのは不思議だなあ。
韮崎駅で仮眠したあと、バスで増富温泉へ向かった。鉄筋モルタル造りの立派な建物が建っており、鄙びた温泉を期待していたので多少がっかり。増富温泉を流れる沢に沿って奥へ向かう林道は、舗装に積もった雪が氷って歩きづらい。途中の二股を今夜のテン場とし、荷物を置いて空身で金峰山ピストンすることとした。
温泉から登山口には1時間強で着いたと思う。(約6ヶ月前の記憶を頼りに書いているので、記録としての信頼性ゼロです。)
登山道は積雪も少なく、踏跡もあり、しばらくはスパッツも無しで歩けるほどで、途中2回ぐらい休憩して2時間位で五丈岩に着いた。
天気も良く、雲ひとつ無い快晴。やはり普段心掛けの良い二人が山に登ると山の天気が応えてくれるものだ、とつくづく感心した。
ここから尾根歩きとなり、アイゼンを着け、さて目前に見えるピークの大岩までもう少し、と思ったが、これが思いの外遠く、又雪も固まっていないので歩きづらい。結局、1時間位尾根歩きを楽しんでピークに到着した。
ピークからは360度の雲ひとつ無い展望。遠く正月の爺ヶ岳や南尾根も確認出来、感激もひとしお。
帰りは登山口まで登ってきた道をノンストップで走りおりた。1時間半ぐらいでおりてしまったと思う。勝部さんも元気だなあと思ったけれど、よく考えたら、今夜のテン場へ早く着いて、一刻も早く酒を飲みたかっただけのことか。
その夜は、多めに持っていったと思った酒もきれいに飲み干し、翌朝はなかなか感じの良い(勿論、鄙びた)温泉に入り、帰りの電車でまた酒宴と、すっかり温泉慰安酒のみ旅行ののりで楽しい山行でした。これもみな勝部リーダーのおかげと感謝しています。