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笛吹川ナメラ沢
岩田 真雄

山行日 1992年6月6日~7日
メンバー (L)荒川、鈴木(章)、小林(偉)、谷川、吉江、岩田

 6月5日夜、塩山集合だった。僕は、寝不足にはとても弱いので23時ぐらいには塩山に到着したかった。17時30分に会社が終わると速攻で帰り、翌日の朝食等を買い込んで家を出た。
 ザックを背負って商店街を歩いて行くと、すれちがう人皆の視線を感じた。アレという感じで、珍しいのだろうか。電車(東急)に乗り込んでも、帰宅途中のサラリーマンにアレという顔をされる。
 新宿に着き、中央線に乗る。これが、帰宅を急ぐサラリーマンで満員だった。ザックを持って満員電車に乗るのはとても疲れる。やっと高尾に着き、ヤレヤレと思っていると、アッコさんと小林さんに会った。小林さんに缶ビールをおごってもらい、ほろ酔い気分でいると塩山に到着した。塩山へは一度来たことがあった。百名山の一つとしてはあまり知られていない大菩薩岳に登ったことがあるからだ。明日はいよいよ沢登り。明日に備えて早めに(と言っても零時くらい)シュラフに入った。
 翌日、タクシーでナメラ沢近くまで行った。気合いを入れて歩くが、道を間違えたようだった。何年も山をやっている人でも道には迷うと知って安心した。なんとか沢に入り、登って行くが、どう見ても魚がいそうにない。笛吹川と言えば、アユ、ヤマメで有名な川なのに。沢のレベルは1級であった。ナメラ沢というだけあってナメが多いような気がした。ペースは速くもなく遅くもない丁度いいペースだった。途中滝もあったが、滝と呼べるようなものではなかった。沢登りというと滝を登るのを連想していたので、ちょっと物足りない気がした。ザイルを使うところもなく初心者にはもってこいの沢であったと思う。僕は、初心者だが、ザイルを使って登ることを期待していた。次回は何とかザイルを使う沢に行きたいと思う。
 難なく沢登りは終り、尾根に着いた。百名山の一つ甲武信岳はもうそこだった。くやしい思いで甲武信岳とは反対の方向へ進む。雁坂峠まで行かず、途中で幕を張る。
 翌日は沢下りであった。登りより下りの方が難しい。とは言ってもたいした沢でもなかったので、難なく下れた。
 ただ、最後にちょっとした滝を登った。この時は、三ッ峠で岩登りの講習を受けていて良かったと思った。たいした滝ではなかったが、初心者の僕には、ちょっと恐かった。その滝を登り終えた時は沢登りをやったんだと、独り善がりの満足感があった。
 帰りは塩山温泉に寄り、1泊2日の疲れをとった。やはり山登りに温泉は必須だと思った。露天風呂ならもっと良かっただろう。


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