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四方原山と御座山
野田 昇秀

山行日 1992年5月23日~24日
メンバー (L)原口、藤居、高木、野田、(24日のみ)田原夫妻、播磨

 5月23日、小海駅からタクシーで白岩部落ヘ、林道を登山口迄行ってもらいます。途中で大きな四方原山の標識(登山口でした)を通り越してどんどん登って行きます。稜線がすぐ近くに見える林道の終点迄来ました。タクシーは私達を降ろす地点を間違えたようです。元にもどる気にはなりません。道なき斜面を約15分登るともうそこは稜線でお地蔵様の頭でした。そこからなだらかな、すみれの小道を30分程登ると一等三角点のある四方原山の山頂でした。早速原口さん持参の焼肉パーティーです。登りのルートが予定外のコースでしたので、水がありません。しかたなく、米の水と麦の水でのどをうるおします。本格的な道具でカルビ1kgを、高木、原口、藤居、野田(食べた量の順に名前を書きました)で平らげます。山頂には、タラの芽が沢山あります。天ぷらにしたくても、もうお腹に入る余地はありません。お土産にします。ここをタラの芽の頂と名付けます。
 満腹をゆすりながら、はっきりしない道を下ります。陽当たりの良い斜面には、ワラビが沢山あります。ここをワラビの坂と名付けます。落葉松の若葉の緑に感激しながら、急斜面を下ると沢ぞいの朝登る予定をしていた登山道に出ます。ここはウドです。太くて立派なものを選びポリ袋二つを満たします。ここはウドの沢と名付けます。まだ捜せば、コゴミの田圃やフキの畑、イタドリの里、カタクリの花園がありそうですが、もう充分にお土産ができたのでやめにします。ポツポツ降り出した雨の中を御座山荘に入ります。
 夕食は、タラの芽の天ぷら、コゴミのおしたし、ウドの酢みそ等山菜づくしでした。
 5月24日、朝食は生卵に塩鮭、これは私の好みです。しっかりつめ込み、田原会長を待ちます。のんびりとお茶を欲みテレビを見ていると到着です。車に乗せて頂き御座山登山口迄走ります。播磨元会長とお歴々二人が車に悪天侯まで乗せて来たようです。落葉松の植林の中の登山道を登ります。落葉のふわふわしたやさしい足ごたえがうれしく感じます。両協にはすでに採られたタラの木があります。採り残しを捜し出すするどい目付きのベテラン。もう全滅という感じですが、すでにザックには満タンの余裕で帰りに採ろうという原口さんでしたが、途中、これは格付第一級、帰り迄には誰かに盗られるからと言いながら、ポリ袋にはハリギリとトリアシが加わります。御座山の方が登る人が多いようで、しっかりした登山道が登りやすいようにジグザグと続いています。
 展望台からは石楠花のトンネルになります。ピンクのつぼみは全部で三ッ位、まだ半月位は早いようです。今年は裏年で、平成の奇数年が表年になると三峰の頭脳が話します。来年は白いTシャツを花粉でピンクに染めましよう。
 避難小屋をすぎるとすぐに山頂です。岩場の山頂には強風が吹き荒れていて、記念写真を撮りすぐに小屋へ入ります。昼食はなんとすき焼きなのです。ライオンのえさと間違えるような肉のかたまりが、やっと大きなコッヘルに入ります。シイタケ、シメジ、コンニャク、豆腐まで入り、味は万世風なのです。このニオイにさそわれ何人かの登山者が寄って来ますがムシです。それに米の水と麦の水まであるのです。ああ何で今迄例会に参加しなかったのか、過去をなげきながら食べます。
 今日も満腹をゆすりながら降り出した雨の中をひたすら下りますが、アラレの降る中を帰りにしようと言った原口さんと播磨さんは、しっかりと採りながら下りて来ました。来年はたぶん裏年だと思います。リーダーの原口さん、この山を選んだ藤居さん、車のオーナー田原さん、温泉手配の播磨さん、米の水の高木さん、有難うございました。


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