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宮路山~岩殿山
谷川 健三

山行日 1993年2月11日
メンバー (L)今村、谷川、(藤井、野口)

 2月11日(木)午前8時半、中央線猿橋駅からタクシーで奈良子の薬師堂(大月市最吉の建物)の端まで入る。メンバーはリーダーが今村さんで、その友人の藤井氏、野口氏と、谷川の4人。9時に薬師橋を出発。薬師堂わきの尾根道を登り始めるところを間違えてコンクリート舗装の林道を用沢方向に入ってしまい、時間を若干ロス。が、そのせいで、満開の梅と、一輪だけ花をつけた桜の木を目にすることができた。
 林道終点に到り、本来の尾根筋を登り始めたのが9時35分。道標は皆無で、テーブの目印が所々にあるだけだが、ヤブがないので迷うこともなく、登りやすい。前週末に春一番が吹いたため、雪は頂上近辺の北側斜面に薄く残っている程度。むしろクヌギなどの落ち葉が多くて滑りやすく、冬というよりも晩秋の雰囲気。
 宮路山(1112m)の山頂到着が11時20分。ここから大岱(おおぬた)山東峰まではアップダウンがほとんどなく、歩きやすい尾根道。途中、東京からきたハイキングクラブ約30人の大パーティを追い越す。12時30分大岱山東峰の分岐で藤井氏と分かれる。藤井氏は買ったばかりの靴がまだ足になじまず、足を傷めたため、金山峠を経て金山鉱泉に下りることにした。
 分岐からセイメイバン山、サクラ沢峠、トズラ峠を経て岩殿山に至る尾根筋は、多少のアップダウンもあり、ヤブもある通常の尾根道。地図では必ずしも道があるようにかかれてないが、尾根に沿って昨年11月に新しくできたばかりの送電線(深城線)が通っており、道もわかりやすい。所々に立つ鉄塔の下は周りの樹が切られ、展望がすばらしい。360度視界が開ける場所もある。天気は快晴とまではいかなかったが、それでも富士山の輪郭までは眺めることができた。
 宮路山山頂までの登りは比較的あっさりしたもので、大岱山東峰までの道もラクチンだったので、一時は「今日の山行はちょっと拍子抜けかな」とも思ったが、そう簡単にはいかなかった。行程も分岐までで全体の3分の1程度にすぎず、岩殿山手前の断崖絶壁の稚子落とし、兜岩あたりまでくると、日頃の運動不足がたたり、さすがに脚も痛くなる。ようやく大月駅にたどりついたのは5時半。なかなか歩き応えのあるハイキングだった。


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