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雪上訓練(谷川岳)
森本 三七男
山行日 1993年4月10日~11日
(L)山本(信)、荒川、松永、田代、小林(偉)、谷川、大泉、大久保、箭内、井上(博)、森本

 今回の雪上訓練は春合宿に備えたものであった。
 昨年12月に三峰に入会し、初めて雪山を経験したばかりの私は、果して春合宿に行けるのかどうか不安であったが、この雪訓で何とか行けるという自信をつけたかった。

 4月9日(金)仕事を終えた後、集合場所の高崎駅へと向かった。高崎に着いたのは、1時26分。遅くなったので酒も飲まずにすぐに寝た。

 翌朝、水上駅経由で谷川岳ロープウェイ乗り場へ。ロープウェイで天神平駅まであっという間で、12月の雪訓で辛い思いをして田尻尾根を登って行ったのが嘘のようだ。
 天神平に着くと直ちに天幕を張る。その後、滑落停止・雪上歩行・ザイルでの確保訓練を行った。生まれて初めてやってみた滑落停止は上手く停止することができず、梅しい思いをしたが、雪が柔らかかったせいだとしておきたい。
 朝から天気は悪かったが、確保訓練をしている途中で吹雪になってきた。午後1時頃であったが、訓練は打ち切り、幕場の整備・トイレの建設の後、楽しい宴会タイムとなった。

 数年履いてきたプラスチックブーツが突然壊れてばらばらになってしまった記事が雑誌に掲載されていたが、この日は正にその話題でもちきりとなった。もう一つのテントを持って遅れてやってきた、大泉さんのプラスチックブーツが雑誌の記事のとおり壊れてしまったのだ。皆はこれで記事の信憑性を実感したのだが、大泉さんにとっては何とついていないことか。唯一の救いは、場所が天神平で良かったということだった。

 翌日。昨日の悪天が嘘のように晴れ渡った空となった。
 昨日、別行動をとって山スキーを楽しんでいた箭内さんと井上さんが合流してきた。大泉さんは運良く(?)井上さんの革靴を借りることができ、皆で天神平より、天神尾根を谷川岳トマノ耳目指して登る。
 途中、山スキー組の二人と別れ、山頂目指してひたすら登る。天気が良いため非常に暑い。冷たい水筒の水がうまい。憐の自毛門が綺麗に見える。山頂に着くとほっとすると同時に雪山というのは本当にいいもんだ(天候がよければ)としみじみと感じた。
 帰りは行きに使った天神尾根をそのまま天神平まで下り、ロープウェイを使用して麓まで降りた。

 山岳会に入り、今まで単独では行けなかった山に行けるようになった。素晴らしいことだ。ますます春合宿が楽しみになってきた。


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