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天神平 雪洞訓練
大久保 哲

山行日 1993年3月6日~7日
メンバー (L)大久保、佐藤(明)、井上(雅)、城甲

 3月6日 今回は、特別講師として、佐藤明氏を招き、天神平で雪洞訓練を行なった。前日、高崎駅で仮眠し、早朝、水上駅へ向う。水上からは、タクシーでロープウェイ駅まで入り、いっきに天神平へ。城甲さんは軟弱な我々と別れ、一人、西黒尾根に取り付き、谷川岳山頂を目指す。ロープウェイで楽させてもらった我々は、スキー客を尻目に適当な場所を探す。スキー場を一歩離れると、膝うえ位のラッセルとなる。なるべくスキー客の目につかない、急な斜面を見付け掘り始める。一人が掘り進み、残り二人で掘り出した雪を掻きだしていく。日差しが強く、全員汗だくだ。2mほど掘り進み、更に横へと掘り広げる。深くなるにつれ、狭い中で雪を掻きだすのに苦労するが、ここでスコップからスノーソウに切り替え、雪をブロックごとに掻きだしていく。これはかなり効率的だった。
 掘り始めて約2時間。入口、縦1メートル20センチ、横80センチ、中、奥行2メートル50センチ、幅3メートル50センチのかなり大きめの雪洞が完成した。最後に、入口をツェルトで塞ぎ、全てを完了。完了と同時に、明氏と井上氏はスキー片手にゲレンデへと向う。私は、ひとり、出来たばかりの雪洞の中でウトウトする。3時半頃、城甲さんがやってくる。尾根に取付いたものの、思うように進まず、途中から引返し、ロープウェイで上がってきたとのこと。することも無いのでチビチビと飲み始める。城甲さん持参のトウガラシ入りのウオッカを頂くが、辛くて結構いける。少し微酔いになった頃、明氏、井上氏も戻り、本格的に宴会に突入する。楽して担ぎあげた?食料を明氏が手際よく料理していく。おかげでお腹いっぱい、普段よりもおいしい料理をいただきました。雪洞の中はあまり雫もたれず、寒くもなく快適な一夜を過ごす。朝起きてみると、思ったほど天井も下がらなかった。
 3月7日 この日は江村氏、伊藤氏、川田氏の三人が合流する。三人はスキーをしにやってきた。これに明氏、井上氏も加わる。城甲さんと私は、リフト上部まで上がり、展望を楽しむ。そして、12時ごろ切り上げ下山する。
 今回は、多少軟弱ではあったが、雪洞というものを経験するうえでは、意義があったと思う。


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