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櫛形山
大久保 哲

山行日 1993年7月18日
メンバー (L)大久保、井上(博)、遊佐、谷川、田代

 7月17日。大雨注意報のでているなか、丸山林道より池の茶屋林道終点へと向かう。ガスで視界が悪く、途中、道を間違えながらも12時半に駐車場に着く。結構登って来たせいか、心配してた雨はあがっていた。
 18日。5時半に起床。テントをたたんでいると車がどんどんあがってくる。アヤメの見頃は、7月中旬とのことでこの日を選んだが「アヤメ祭り」と重なったようだ。我々も6時半に出発する。1時間程の登りで櫛形山山頂に着く。展望は良くない。ここから垣間見る富士山は最高だが、今日の富士山は中腹しか見ることが出来ない。残念。ここから先はダケカンバ、コメツガ、カラマツなどのうっそうとした原生林のなかをしばらく進む。このうっそうとした原生林が、櫛形山の魅力のひとつでもある。ほどなく行くと、視界も開けアヤメもポツポツと見られる。裸山の麓では満開だ。深緑に映えるアヤメの濃い紫は何度見ても素晴らしい。まだ時問が早いせいか、貸切でアヤメ見物を満喫する。さらにアヤメ平へ向かうが、ここには、櫛形町役場が立てた「アヤメ祭り」の横断幕がかかり、早朝から登ってきた登山者で賑わっていた。ここでは、登山者のために、ロープが張られた通路が一方通行でもうけられていた。我々もそれに遡って一通り見物し、避難小屋へと戻ってひと休みしていると、登山者がどんどん増えてくる。後は、来た道をもどるだけだが、時間もたっぷりとあるので、先の唐松岳へ向かったが、あっけなく着いてしまう。ここも展望がなく、しかたなく藪をこいで白峰三山を確認しようと木に登ってみたが、視界が悪く見ることが出来ず、しかたなく引返す。
 アヤメ平にはさらに人が増え、郵便局の臨時出張所が出来、記念の絵はがきを売っていた。おまけに臨時ポストも設けられ、はがきを買った人は、その場で書いて投函できるようになっていた。その後もどんどんと登山者が登ってくるので引返す。天気も前日の予報に反して回復し、駐車場に着く頃には日も射してきた。12時半に駐車場に着く。そのまま中央道の渋滞を避けて、東京に向かう。都内が近付くにつれ、天気はくずれ、笹子トンネルを抜けると雨が降っていた。梅雨時の束の間の晴れ間のなか、雨にたたられずに山行を終えた。


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