トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ285号目次

雪上訓練(富士山)
水田 洋
山行日 1994年4月16日~17日
メンバー 大久保、山本(信)、城甲、金子、田代、服部、松永、澁谷、笠原、水田
16日のみ 菅原、井上(博)

 三峰に入会して早、1月半が経っていた。すでに数回の山行、飲み会をこなしていたが、未だ三峰での長期山行の経験が無い。GWの尾瀬縦走に参加するために、この雪訓は必須課題となった。
 4月15日(金)八王子駅に指定時間の20分遅れで到着。他のメンバーはほとんど集まっており、しょっぱなから申し訳ない気分である。ともかく富士スバルラインのゲートまでいき幕を張って宴会、しかしながら私は徹夜明けのぼろぼろ状態なので、早々と車中泊と相成った。
 翌16日(土)快晴、五合目まで快調に3台の車をとばす。佐藤小屋の手前で設営後、昼前には訓練が始まった。私は初参加なのでまずは歩行訓練から、お次はスタンディングアックスビレイによる確保訓練、滑落停止と続いた。確保訓練は3、4回やってみて何となく分かったような分からないような・・・・、落ち役も交替交替でやったが、ピッケルが抜けてしまったT氏とともに谷底へみたいな・・・・。
 悔しかったのは滑落停止だ。『止、止まらない、止まらないぞ~~』O氏の『水田さん今イチダネ』という言葉がグサリとくる。滑落停止を明日の課題に残しスッキリしない気持ちのまま3時半には宴会が始まる。私のテントは服部さん、澁谷さん、笠原さんの和やかメンツだ。めしテントである。大鍋のカレーをたっぷりと食らっていい気持ちで寝た。
 17日(日)今日も天気がいいが風は強い。頂上付近は雲が巻いている。昨日からの課題、滑落停止だが相変わらず止まらない。形は悪くないと言われるがどうしても止まらない。逆あがりができなくてできるまで残される小学生のような気分を味わう。ここで渡りに船、服部さんが『ピッケルが長すぎるんじゃないか』といってピッケルを貸してくれた。すると止まる。フロックでないことを確認するため2度3度やってみる。やはり止まる。合宿までにピッケルを買い替えることが課題となった。
 その後は、散歩と称して少し登り、トラバースした後テントに戻った。お昼になっていた。帰りは河口湖駅前で入浴と食事を済まし、中央高速を快適ドライブで帰京した。ちっと日焼けしたのが嬉しい雪訓であったのだ。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ285号目次