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黒岳・釈迦ヶ岳
水田 洋

山行日 1995年1月28日~29日
メンバー (L)水田、服部、鈴木(章)、牧野、豊嶋

 1月28日(土) 7:00起床、かなりの眠気もあるが、それより頭が痛い。今週は連日の残業で心身ともにボロボロだが、自分が組んだ例会山行を潰すわけにはいかない。とにかく天気はよさそうなので少しは元気が出る。
 集合場所の高尾駅に着くと、隣のホームにとまっている先発の電車から声が掛かる。章子さんと牧野さんから先に行ってるとのことだ。しばらくすると豊嶋氏も合流し、大月駅では服部さんもどこからか現れて全員が揃う。
 富士急、タクシーと乗り継ぎ、登山口の御坂トンネルに12時前に着く。『暑い、雪がない』それだけの印象しか無かった。九十九折りの登山道をいくが、林道なみの広さと植生の単調さがつまらない。1時間強で御坂峠だが、トタン造りの茶屋の周りにゴミが散乱し、いっそうつまらない。サッサと先を急ぐ。黒岳にむけては山道の雰囲気も出てくるが頭は相変わらず痛い。
 2時すぎに黒岳頂上に着く。周囲は伐採してあって赤土がむきだし、要は頂上にもほとんど雪がないのだ。証拠写真をとったあとサッサと幕を張る。今日はとにかく暖かい。富士山も霞んで見える。1月の天気ではない。ピッケルとアイゼンが歩荷のおもしに成り下がった一日だった。

 29日(日) 4:30起床、星がきれいで今日もいい天気だ。ぐっすり寝たせいか頭はスッキリしている。6:50に御来光を拝んで釈迦ヶ岳に向かう。北面の道なのでうっすら積もった雪が凍って滑る。ここでアイゼンが初登場、しかしものの10分で用無しだ。アップダウンを繰り返し、釈迦ヶ岳に2時間程で着く。釈迦ヶ岳は鋭い三角錐をなし、さながらゴリラの頭の如し。高度感があり、展望は第一級(南ア・八ヶ岳・奥秩父・富士山とバランス良く配置され、全貌が見える。)人気がなく静かで誠にいい山である。
 後は下りに入るのだが、雑木の中に踏み跡が続く好ましい雰囲気である。予想通りの展開は、昨日の物足りなさを補って十分である。稜線上から檜峰神社への下りに差し掛かるとますます道は渋くなるが、一気に神社まで下ってしまった。林道では、猟犬に襲われそうになったが、1時間程でバス停に着いた。とにかく今日も暑く、3月下旬の山を歩いているような感じであった。ともかく、バスで石和温泉に出ると、後はビールを飲みながら飯食って精算といういつものパターン。私だけは10分早くでる、特急に乗ったので4時すぎには自宅に着いてしまった。
 なんだか山と自分のことしか書かなかったが、今回、章子さんと牧野さんと初めてご一緒させていただき、最初は私目にリーダーが務まるか不安だったが、なんとかうまくいったのではないかとホッとしている。天候、メンバー、山に恵まれ、いい山行であった。

〈コースタイム〉
28日 御坂トンネル入口(12:50) → 御坂峠(13:15) → 黒岳(14:15)
29日 黒岳(6:50) → ドンベエ峠(7:50) → 釈迦ヶ岳(8:45~9:25) → 檜峰神社(10:15) → 十郎橋バス停(12:25)

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