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三ツ峠の岩登り
湯谷 良樹
山行日 1995年5月27日~28日
メンバー 27日~28日 湯谷(良)、山本(信)、大久保、城甲、藤井、小幡、小堀、渡辺(里)
27日のみ 金子
28日のみ 菅原、服部、田代、水田、笠原、三上

 三峰山岳会に入会して、初めての岩登りのトレーニングに参加させて頂きました。天候にも恵まれて、楽しい2日間を過ごさせてもらいましたが、内心ちゃんと登れるかな~と岩に触る前は不安はありました。
 1日目は、当日の早朝に愛車を飛ばし金子氏等のいる裏の登山口に向かう。丁度皆が出発した直後だったので合流できた。城甲・金子・小堀・小幡・渡辺というメンバーであるが、女性の渡辺さんがいるので皆はりきっているようだ。新人である彼女は、なんでもトライしたいようだ。
 四季楽園までの登山道をタラタラと登って行く。2年振りなので、どうなることかと恐れたが、なんとか山荘にと到着。ジョッキのビールが飲めることに驚き、飲みたくなるが、まさか飲むわけにもいかず岩場に向かう。その後、キャンプ地をさがしに城甲氏等が、表登山道をくだって行く。私は、また裏登山道まで戻るものと思い酒等持ってきていないが、まあイイッカで、岩場で皆の設営が終わり戻ってくるのを待っていた。
 いよいよ練習、正面の2~3級のところにトップロープを張り、各自何本か攀じり、クライムダウンをし岩の感覚をつかむ。渡辺さんも一生懸命に攀じる(上へ行きたいという心が強いのだろう)。皆が苦戦していた所をスムーズに越えていく(下からのアドバイスが良かったんだろうか?)。ある程度基本的なことをしした後、中央カンテに行くことにするというより、皆の技量の価値があると思うので金子氏と協議の上で、上に行く。
 登ること(岩登り)に関して、皆さんやればやるだけ上手になると思うが、一つだけ気になることがあった。皆さんが山に対して初心者でないことを前提に話したいと思うが、ザイルを組むという重みをちょっとでも分かっていただきたい。安全な所に来て、ザイルを外す事は、やぶさかではないが、パートナーとして一緒に登ったのだったらせめて、ザイルを回収する行為を見届けるなどしてから、もっと安全な場所への移動を開始するとかの、ちょっとした気の使い方も必要だろう。ザイルを組めば「死なば諸共」といった感覚を持てと言っているのではなく、社会生活でも使うだろう気配りが、本当の意味での生きたチームワークになっていくのではないだろうか。
 岩自体は、登り込めばどんどん上手くなり、経験だけでものを語っている人の言葉が臭く感じられるが、それなくして自分自身の進歩はない。そして、やればやるだけ臭い事を言ってくれた人の言葉が分かってくるときが来ると思うのだが、そして、「人のふりみて我が身を直せ」じゃないけど自分が言われたことじゃなく、もっとナマイキ言ってる奴に前向き(山を登るという行為)に影響をさせる言葉を掛けられるようになれる様に、又自分自身の為にも精神的に大きくならなければいけない。なあなあだけでは面白くないのでは?自分の山登りにつながるのだから。
 夜はゲンさん・大久保委員長も合流しての宴会、酒を持ってきていない自分は皆さんの好意に甘えてゴチになる。勿論たのしい宴会であったことはいうまでもない。
 二日目も楽しい岩登りができた事は言うまでもないが、核心はやはり帰路の大渋滞であった。山中湖を抜け、御殿場経由東名で東京に向かったが家に到着したのは、午後10時半を回っていた。参加した皆様ご苦労様でした。

 1日目 一般ルート・中央カンテ・大根おろし・鶴亀ルート
 2日目 一般ルート・T字クラック・権兵衛チムニー


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