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雪上訓練(谷川岳)
大久保 哲
実施日1996年12月14日~15日
参加者 山本(信)、井上(博)、小幡、藤井、田代、四方田、荻原、尾崎、清水、小山、福間、飯塚、高木(敦)、笠原、遠山、井上(淳)、大久保(計17名)

 今年は例年になく、新人6名を含む総勢17名のメンバーで土樽駅へ向かう。参加者が多いほど講習する側はつい、張切ってしまうのだが、下車した土樽駅から見える風景は、すっかり雪景色のはずが、一面枯野原。仕方なく、雪を求めて天神平へと場所を変更とする。
 結局、天神平に着いたのは昼近くになってしまった。早速、天神平近くの稜線にテントを設営し、適当な場所を見つけ歩行訓練から始める。結構同じ目的で来てる他のパーティーも多く、場所を確保するのも大変だ。滑落停止や確保の講習は、他のパーティーが終えた後の急斜面を利用する。ここでアクシデント。遠山さんが滑落停止の際、ピッケルで顔を切って出血。幸い、その場でゲンさんが、持っていた三角巾ですぐに処置したため、大事には至らず、その後、ロッジに行って見せたところ、その処置の良さを誉めていた。初日はそんなこともあり、気温も下がってきたので4時に切り上げ、テントに潜り込む。そして、荻原氏と意気投合した小幡氏を中心に大いに盛り上がる。

 翌日は快晴。前日の講習の実践として谷川岳へ向かう。その日の朝、登ってきた登山者も多く、結構、賑わっている。谷川岳の名物「千回おじさん」も山頂を目指し登っている。習うより慣れろで、雪のついた登山道を踏みしめ、雪の感触を味わいながら山頂を目指す。この季節にはめずらしく、風はあるものの雲一つない青空で、山頂からは澄んだ展望が広がる。途中、肩ノ小屋で一休みした後、一気に下山。昼過ぎには土合口に無事に下山し、今回の雪上講習会を終了する。初めて雪山を経験した参加者には、天気にも恵まれ、山頂にも立て、有意義だったと思う。また、次の講習会への参加を願います。


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