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会津駒ヶ岳 山スキーの巻
山沢 幸子

山行日 1997年3月29日~30日
メンバー (L)菅原、井上(博)、佐藤(明)、福間、山沢

 突然電話がかかってきた。
 「雪がなさそうなので場所を変更します」
 菅原リーダーの声!
 天気予報は、又、又、終末は雨とのこと。今年は終末はいつも雨の天候巡り、まあこういう年もあるさ、と、温泉ざんまいの山行をしていたが、こう温泉ざんまいだと、ちょっと天気がわるくなるとすぐ温泉へ直行したくなる。なんてすぐ順応してしまうのだろう・・・・。今度はどこの温泉で宴会できるかな!と期待していると、行く場所は会津駒ヶ岳とのこと・・・・。しめしめ温泉いっぱいだ。
 下心いっぱいで3月28日(金)の夜、菅原さんの新車に乗り込む。
 サクラはまだ1~2分咲き、高速道をスイスイ行く。今日のネグラのことで前部座席の菅原氏と明氏が相談している。
 「いい場所があるんだよ」
 「そうそう」(相づち)・・・・。
 ジャの道はヘビ、ということで、二人の言っている場所は同じ所でした。・・・・すばらしい別荘で一晩すごす。
 時間は遅いのに、明氏が四合ビン1本3000円也の大吟醸を出す。
 「実はこれはオレが杜氏として仕込んできた酒だ・・・・」
 五人でまず前夜祭がはじまった。

 次の朝、天気はまずまず。桧枝岐の滝沢橋からシールをつけて登り始める。林道沿いはフキノトウが出ていた。途中沢沿いの踏跡あり(帰りはこのコース)、尾根通りのハシゴに至る林道を行く。
 ハシゴでスキーをザックにつけ、急登を行く。ひと汗かくとなだらかな尾根すじ、頂上も見えてくる。青空は期待できないが、視界は良く、まずまずの日和り。途中、単独行の山スキーの人と明氏が話し込んでいた。その人はナビシステムを持っており、興味津々の明氏はしばらく講義を受けていた。その人は先週も会津駒へ来ており、下は雨、上は雪だったとのこと、又来々週も来る予定とのこと、よほど会津駒が好きらしい。
 午後近くから雨かと予測していたのに天気は何とかもっている。頂上に全員そろったのは12時、風が強く長居できない。登る時はなんて楽しそうな斜面だろうと思っていたのに、下りはじめはカリカリ、そしてモナカ。足のすじはツッパリ、肩までこってくる。ほうほうの体で、バタンバタンところびながら沢すじまで全員無事降り着いた。そこで福間さんひとこと、「スキーはもうやめた。」
 さあ次は温泉探し。途中、地酒やナベの材料をしっかりしこみ、湯ノ花温泉へ向かう。雨が降るとの予報なので屋根のある場所を探し、キャンプ場をウロウロ、しかし雪の為まだオープンしていない。しかし運が良かった。工事用のプレハブハウスがある。のぞいてみると、カギはさし込まれたまま!開く!中は畳まで敷いてある。私達のために用意されてある!
 中に入り込み、光が漏れないように窓という窓に銀マットをはり、ネグラの仕度をして温泉へ向かった。プレハブを雨がたたこうが、何がおきようが、中での宴会は永々とつづく・・・・。

 次の日、雨はすっかりあがっていた。ガスが少しかかっていたが視界はきく。それではと、タカツエスキー場より七ヶ岳を目指すこととなった。
 タカツエスキー場でリフト待ちをしている間に青空になってきた。頂上で七ヶ岳をながめると、帰りの登り返しがきつそうだ。二日酔いの面々は躊躇している。そのうち急にガスが出てきてホワイトアウト。では!ということで、スキー場の頂上で朝酒がはじまった。こうなるととどめのない人達ばかり、次期会長候補は多数いそうだ。
 帰りは又違う温泉へ入り、早めに帰途についた。


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