山行日 1997年5月3日~5日
メンバー (L)植村、勝部、小林(勝)、鈴木(章)、渋谷
ふだんの土日に山に行ければいいのだが、中々そうは事態が許さない。今回は久し振りにその機会に恵まれた。鹿島槍である。
雪をまとった鹿島槍はいい山だと思うし、見るにも登るにも自分たちのレベルに合った設定ができる。今年の合宿では、西俣出合に定着し鎌尾根を空身でピストンすることにして、参加をつのる。
5月3日 (くもりのち雨)
今日は、大谷原から西俣出合までの行程1時間である。全装備を持って縦走するのがハードだからと、このルートを選んだぐらいだからのんびりしたい。天気も昼からくずれるとのことなので、買い出しも大町のスーパーが開店するのを待って行なう。食当によれば昼から夕食なみのメニューになりそうで、これからが推して知るべしである。
買い出しも終わり大谷原まで車で行き、西俣出合まで歩く。一汗かくころにはもう着いてしまった。赤岩尾根の出合はデブリで埋まり、ここ西俣出合には1、2張りのテントしかない。静かでいいところだ。
適当な場所をBCにして、北俣本谷に偵察に行く。すぐの堰堤を越えるとめざす鎌尾根から稜線が見渡せる。デブリ、その他から今年の雪は少なく大分落ち着いている。登るには明日の天気次第だろう。偵察を終え、BCでいつもの昼からの長い夕食が続く。
5月4日 (雨のち晴れ)
天気が良ければ、3時起床の予定だったが、あいにくの雨である。
昨日夜半からの雨がなかなか降り止まない。回復が遅れているようで、BCに戻れるタイムリミットの8時まで待つことにするが如何ともしがたい。この日がワンチャンスなので、意を決して出発する。鎌尾根に取りつくまでには、雨も止むだろうと思ったが甘かった。北俣本谷から布引沢出合をへて、鎌尾根末端まで進む。何とデブリの中にテントがある。この状態ではあまり良い場所であるとも思えない。とりあえず、取付点が見える場所まで移動するも、雨が強くなるし、沢筋には小規模なナダレが発生している。残念だが引き返すことにした。
BCに戻り、さてどうするか。しばらくすると雨も止み青空が出てきて、明日は天気がいいのはわかっているので迷うところだが、ここはロートル隊、明日の車の渋滞を考えると帰るにこしたことはないということになる。一昔前なら間違いなく明日早発して登ったことだろう。
さて、帰ると決めたからにはどうするか。撤収するには早い方がいいと、まず大町温泉でひと風呂浴びて東京への道すがら考えることにする。今日中に帰京できるのだが、せっかくの休みなので、もう一泊することにして、笹子駅でビバークした。
5月5日
笹子駅から帰京。