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岩登り講習会・古賀志山
服部 寛之
山行日1997年5月24日~25日
参加者(L)山本(信)、城甲、小幡、高木(敦)、笠原、尾崎、遠山、中西、鈴木(光)、服部

 今年の岩登り講習会は、少々目先を変えて、宇都宮郊外の古賀志山で行なった。ここの岩場はうちの会ではほとんど訪れないが、講習会をやるのも初めてである。
 24日(金)夜、鈴木さんを除く9名が高木車(南浦和駅)と服部車(品川駅)2台に分乗、途中蓮田SAで落ち合って古賀志山へ向かう。品川駅前から首都高、東北道(鹿沼IC)経由で約150km、3時間余りで到着した。岩場のガイドブックに出ている黄色い鉄ポールがある山道入口を過ぎてなおも舗装道路を上がってゆくと、くるま4~5台ほどの平坦な駐車スペースがあり、そこに2張り張って宴会・仮眠する。(夜間の設営はキジテンにならぬようくれぐれも気をつけよう!)

 翌25日は降りそうな空。天気予報では雨だったがなんとか保っているので、不動滝前へテントを移動、雨が落ちてきたらすぐ逃げ込めるようにして、不動滝左フェースにトップロープを張る。(不動滝へは、駐車スペースの前から山道を5~6分。)地元のクライマーも数人朝からやってきて、同じく左フェースに取りついている。
 この岩場は南向きだが、林の中ににょっきり立っていて、樹林と接する下半分は常に湿気にさらされているかんじだ。ホールドは、三ッ峠などと比べると、全体的に細かい。
初心者の遠山、中西、尾崎と万年初心者の服部はゲンさんについてまずはブーリンや8ノ字結び等を練習、次にやさしいルートをトップロープで何回か登り、その後同じルートで懸垂下降を練習する。小幡、城甲、高木、笠原はその隣のもう少しグレードの高いルートをトップロープで何本か登る。そのうち、新しく入会した鈴木光太郎さんが合流。鈴木さんは痩身で岩登りは慣れたものだ。
 天気は時折小雨がパラついては止んでいたが、午後1時を回ったころから徐々に雨が本格化してきた。午後からは雨のなか余り濡れない垂直なフェースにトップロープを(苦労して)張って、プルージックによる自己脱出法を練習しようとしたところで、とうとうテントに逃げ込むことになった。地元のクライマーたちも、この時点で全員が帰った。
こうして、運がいいのか悪いのか、その日は早々と2時頃から宴会がスタート。雨は明日も降りつづく見込みだったので、宴が本腰に入る前に高木・笠原がビールを仕入れに行ったついでに明朝合流予定の四方田氏らに予定をキャンセルするよう連絡をつけた。ビールがふんだんに到着すると、これで全員明日はもう帰るだけだとの心構えとなり、フライをたたく雨音を伴奏に、飲んでは喰いかつ唄う正しい狂宴がうだうだと延々10時まで続いたのであった。

 翌朝、濡れてぐちゃぐちゃのテントを出ると、アレマッ、晴れている。一晩寝てちゃんとニンゲンに戻ったゲンさんはやる気まんまんで、ラーメンを喰うとふんどしを締めて岩場に向かう。仕方なく、他の者もザイルとメットを持って後に従う。不動滝付近の山道は全面的に沢と化し、岩場にはまだ水がビタビタしたたっているが、不動滝右フェースが陽をうけて早くも一部乾いてきているので、そこにトップロープをセットする。ポカポカ陽気のなか、巨大な浮き石下のクラックルートやその右側のフェースで遊んだのち、午後2時頃切り上げてテントを撤収。鹿沼市内のJR日光線踏切脇の中華屋で腹ごしらえして、再び鹿沼ICから東北道に乗って帰京した。
みなさん、お疲れさまでした。そして、日曜朝合流するはずだったのにキャンセルさせられたになさんは、残念でした。まさか晴れるとは夢にも思わなかったのよね(もっとも、みんな酒食らってガーピー寝てたので、夢だって覚束なかったんだけど....ユルして。)

 東北道 浦和IC←→鹿沼IC(普通車・片道) 2,700円


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