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鳳凰三山
尾崎 秀朗

山行日 1997年11月21日~23日
メンバー (L)小幡、小山、尾崎

 『鳳凰』という響きに引き寄せられ、今回の山行に参加する事にした。薬師、観音、地蔵の山容が鳳凰のはばたきする姿に似ているとの事である。なんだか拝みたくなる様な気持にもなってくるが、小幡、小山、尾崎とむさ苦しい野郎だけで登るので感傷に浸る事も無く、酒に溺れるだけであろうか?
 登山口から夜叉神峠へ向かい歩き始めたが小雨模様であった。左手に北岳を眺めながらゆるやかな登りが続く。積雪も無く快適な登行であった。もっとも雪を期待していた小幡氏にとっては相当なショックな様であり、「つまんねー、つまんねー」を連発していた。南御室小屋に着いた頃、雨も相当強くなって来た。この時点でまだ一時前であり、薬師岳小屋あるいは鳳凰小屋まで行ける時間であったが、楽しみは後にとっておこうという事で、雨に濡れながら歩く楽しみを犠牲にして南御室小屋でテント泊する事にした。南御室小屋の番人は偶然にも小幡氏の知り合いであった。何でも小幡さんの会社の元同僚であるらしい。今は会社を辞めて山小屋での生活を楽しんでいると言う。彼の好意で避難小屋を使わせてもらえたので、雨に濡れる事もなく快適な夜を過ごせた。
 翌朝は5時に出発し、薬師岳、観音岳、地蔵岳の三山を登頂した。前日の雨も上がり最高の天気で北岳を望め、又頂上付近でブロッケン現象を見る機会にも恵まれ、満足感の大きな山行となりました。


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