トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ303号目次

巻機山(雪訓&雪崩ビーコン操作訓練)
金子 隆雄

山行日 2000年4月15日~16日
メンバー (L)金子(隆)、山沢、福間、飯塚、田代、藤井、小幡、高木(敦)、細川

 今年の春山合宿前の雪上訓練は巻機山で行った。なぜ巻機山になったのかはよく解らない。私がそう言い出したのだったかもしれない。
 土曜朝に東所沢駅に集合、遅れて午後出発する田代を除いて車で関越道を北上する。石打インターで降りる頃にはすっかり雨模様となっていた。天気予報では土曜・日曜共に悪天候の予報であったが、訓練山行なので「やーめた」という訳にもいかず憂鬱な気分で出発したのであった。途中のコンビニで食料を仕入れ、また酒屋で八海山を買い込んで清水へ向け車を走らす。山沢さんは例の調子で試供品のビールを一箱ゲットしてしまったのであった。
 当初、井戸尾根のどこかで訓練をしようと考えていたので清水に着いて登山口まで車で行けるかと進んでみたがすぐに雪で行き止まりとなる。戻って清水集落のどんづまりへ車を停める。車を停めたすぐそばに幕場に良さそうな雪の台地があったのでそこにテントを設営する。
 今回は雪崩ビーコンの操作訓練も兼ねていたので、今日は雨も降っていることだしビーコン操作の練習に費やすことにした。初めてビーコンを操作する者に一通りの操作方法を教えて、その後実際に探し当てる練習を行う。私自身ビーコンを操作するのは久しぶりである。以前、会で国産のビーコンをレンタルして富士山で訓練したことがあったがそれ以来である。ビーコンの機能は単純なので操作自体はそれほど難しいものではないが、探し当てるにはそれなりに慣れる必要があるようだ。電波の特性上、発信側と受信側のビーコンが平行になった場合に一番強く反応するが、埋まっている状態によってはなかなか反応が現れず苦労する。特に縦に埋まっている場合は、受信側を地面と平行に持っていてはいつまでたっても強い反応が現れない。これは盲点である。探す者の心理としてどうしても平行にして探るが、反応が表れない場合は角度を色々変えてみる必要もあるだろう。又、今回持って行った幾つかのビーコンの中に電池が消耗しているのがあり、それに気づかずなかなか受信できなくて苦労した。電池の消耗は受信性能に大きく影響するようだ。単三アルカリ電池2本でそれ程高価なものではないので、消耗しているいないに拘わらず山行へ出かける毎に新品に交換した方が安心である。
 一通り練習は終わったが日が暮れるまでにはまだまだたっぷり時間があるが、天気は一向に良くならず早目に切り上げることにする。あとは宴会あるのみ。4時頃田代も合流し更に宴会は続く。夕食は細川さん特製のカレー南蛮うどんだったらしい。らしいというのは私は食べた記憶がないからだ。しかし食器にはしっかりカレーの跡が残っていたので食べたのは確からしい。
 翌日曜日も天気は悪く朝方は雪で視界も悪い。そんな中、山沢、田代、福間、飯塚の4名は山スキーへと朝飯も食べずに結構早い時間に出かけて行った。残ったメンバーはゆっくりと朝飯を食べた後で近くの斜面に雪訓に出かけた。雪が締まっていなくて滑らないため滑落停止の練習は割愛して確保の練習を少しやった後、雪上運動会などやって遊んで、早々と訓練を終えた。
 テントに帰ってほどなく山スキー組も帰ってきたので帰り支度を始める。山スキーへ行った連中の話だと、井戸尾根でスキーヤーの滑落事故があり、救助隊が出動中とのことである。
 帰りに温泉へといつものパターンで塩沢の新しくできたという施設へ行ってみたが、入浴料1000円で高いから止めようということになり、山沢さんお奨めの越後湯沢のその名も「山の家」という共同浴場で汗を流して帰った。
 今回参加者がいつになく多かったが、なんだか中身の薄い雪訓となってしまいました。二日間とも天気が悪かったというのを言い訳にして勘弁してもらいましょう。こんなんで合宿は大丈夫なのかなぁ、反省。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ303号目次