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大津岐川大ヨッピ沢
金子 隆雄

山行日 2000年9月2日~3日
メンバー (L)金子(隆)、飯塚、福間、小堀、高木(敦)、荻原、紺野

 例会を組むにあたり何処かマイナーで行ったことのない山域の沢はないかと探していて目にとまったのが、この大ヨッピ沢だった。名前も面白いし、ここでいいかとよく調べもせずに決めてしまった。山行日が近づき地図を眺めてみると、なんと予定している東ノ沢に沿って随分奥まで林道が延びているではないか。これは期待できそうもないなと思ったが、そんなリーダーの杞憂を知ってか知らずか参加者が続々と集まってしまった。こりゃ山行が終わった後が怖いな、と思うリーダーであった。
 金曜夜に東所沢から2台の車に分乗し出発する。関越道を小出ICで降りて、シルバーラインの長いトンネルを通り銀山平に午前2時頃に到着。その日は荒沢岳登山道入口のそばに幕営し就寝。
 翌朝も車を走らせ銀山湖の湖岸の道を目的地に向かう。途中の中ノ岐川や恋ノ岐川は極端に水量が少なかった。大津岐林道への入口を通り過ごしてしまい、ほんの少し時間のロス。橋を渡り大津岐林道へ入る。林道は奥へ行くに従い道は悪くなってくる。下山予定の場所へ車を1台置いて、もう1台の車で更に奥へ入るが道が悪く途中で諦めて歩いたが入渓地点まではすぐだった。
 西ノ沢出合いの手前の橋を渡った所から沢へ降りる。すぐに西ノ沢の出合いとなりそのまま東ノ沢を進む。しばらくは平凡な河原歩き。更に平凡な河原歩き。どこまで行っても平凡な河原歩き。水量も少なく滝もなく、なんだこりゃという感じで飽きてきたので1時間ほど歩いて釣りタイム、しかし坊主。
 更に1時間ほど遡行しても何の変化もなし。この沢は短いのでこのままの調子で行ったら今日中に稜線へ抜けてしまいそうだ。それではせっかくのお楽しみの焚火を囲んでの宴会ができない。正午を少し回ったくらいの時間だったが、あえて今日の行動は打ち切りとする。
 時間はたっぷりある、魚は釣れない、さてさて困った困った。沢はつまらなくても焚火と酒があればそこは素晴らしい宴会場へと早変りする。あとはここに書くまでもないだろう。
いつもの宴会風景  翌日はなんだかすっきりしない天気で気も乗らない。今日も面白くない渓相が続くようならさっさとエスケープして帰ってしまおうなどと考えながらとにかく出発する。少し行くと小さな滝が出てきた。貴重な滝なので捲いてはもったいない、という程のものでもないんだがちょっとしたシャワークライム気分で越える。
 その先はどうなってるかなと、ちょっぴり期待してみるがまたも延々と河原が続いているだけ。ヤメタヤメタとなって枝沢を5分ぐらい辿って林道に上がる。かつては車が通れるくらい広い林道だったようだが、今は荒れ果て人一人がやっと歩ける程度になっているその林道を辿ること30分程であっけなく西ノ沢出合いに着いてしまった。そりゃそうだろ昨日は2時間程しか溯行していないんだから。またまた時間をもてあまして男どもは川へ魚釣りに、だがやはり坊主。
 今回の大ヨッピ沢は大外れであった。重しをつけられ銀山湖に沈められるかと思ったが、心優しきメンバーの面々は無事家に帰してくれたのであった。今度は小ヨッピ沢へでも行ってみようかななどと、ちっとも懲りていないリーダーであった。


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