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中津川大若沢
金子 隆雄

山行日 2001年6月16日
メンバー (L)金子、四方田、小幡

 本来ならこの日は例会山行で奥多摩のカモシカ山行に行っているはずだったが、リーダーの都合により中止になってしまったので日帰りで沢登りに行くことにした。
 金曜夜に東所沢駅に集合し車2台で出発した。1台の車を下山口に置いておこうという腹積もりだったのだ。国道140号の大滝村役場の先の分岐を中津川方面にとり、しばらく行ったループ橋の途中にある駐車場で幕営し、一杯やってから就寝。この駐車場は他に誰もいなく綺麗なトイレもあって仮眠には最適だった。
 翌朝は5時半に起床し、更に車を走らせる。浜平トンネルを抜けてすぐ右に折れ中津川林道に入る。林道とは言っても舗装された普通の道だった。登山道がこの林道に降りてきている筈なのだが見つけられず結局2台とも出合まで行くことになってしまった。舗装されているのは村営のこまどり山荘まで、そのすぐ先で橋を渡り学習の森へと進む。着いてみてびっくり、沢は護岸され、駐車場や東屋がありトイレも併設されている。更に遊歩道が整備されていて、何だか場違いな所に来てしまったかなと思った。
 だが、せっかくここまで来たのだからとにかく行ってみることにする。天気は今にも降り出しそうに雲が低く垂れ込めている。駐車場近くの橋には小熊が目撃されているので注意するようにとの看板が下げられている。遊歩道を5分程辿り勘兵衛滝の手前から沢に降りる。護岸されているのはほんのわずかだけのようでホッとする。水量はこの沢の規模からするとかなり多いと思われる。
 最初の釜を持った滝は左端を簡単に越えるが次の4m滝は水量が多くて登れず左岸を捲いて10mの懸垂で降りる。小滝をいくつか快適に越えて行くと釜を持った不動ノ滝が現われる。これを越えてしばらく行くと右岸より金山沢が出合う。本流は右に屈曲しゴルジュとなり、中に滝を連ねている。右岸をへつって一つ目の滝を越え、そのまま捲いて沢床に戻る。遊歩道用の橋が所々に出てくる河原をしばらく行くと左岸より水量のある枝沢が出合うが名前は判らない。この沢の少し奥には水穴ノ滝という10m程の滝がある。また出合には石垣で守られた平坦地があり、昔は何か建物があったのかもしれない。
 右岸より出合う長滑沢までは滝もあり楽しめるが、そこから先はほとんど滝もなくゴーロ歩きに終始する。水量比1対1の二俣を左に入っても状況は変らず楽しくない。奥の二俣を過ぎても相変わらずで、このまま赤沢山まで詰めても下山が大変なだけなので引き返すことにする。時刻は10時半。また長いゴーロ帯を長滑沢出合まで下降し、長滑沢からは遊歩道を使って駐車場まで戻った。
 この沢の楽しめる部分は長滑沢出合までなので、長滑沢まで溯行して遊歩道を利用して降りれば2~3時間で行って来れそうだ。

〈コースタイム〉
学習の森(7:10) → 下降地点(10:30) → 学習の森(12:25)

大若沢溯行図

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