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鷹ノ巣山集中山行
その1 総括
委員長

 これまで当会の集中山行というと、下山日当日に山頂に集中するのが慣例であった。会の歴史を調べたわけではないのでこれまで全てがそうであったとは言い切れぬが、少なくとも私が経験した限りにおいてはそうであった。
 今年の梅雨入り前の集中では、一日で抜ける短いルートを登って夕方集中し皆で一緒に焚火を囲むという趣向で企画してみた。場所も近場の東京近郊にすればそれだけ参加しやすくなるのではないかと考えて候補地を検討した結果、面白そうな日帰りの沢が近距離に並び数本の尾根ルートがとれ焚火ができて水場もある奥多摩・鷹ノ巣山の避難小屋を集中場所に選定した。5月23日のルームで募集し、その後調整した結果、次のように沢4パーティー、尾根4パーティーが出て、都合21名プラスこども1人の参加となった。

 山行日 6月2日(土)~3日(日)
 集中日時 2日 16:00 鷹ノ巣避難小屋
  沢ルート
 (1) 水根沢谷: (L)小堀、小幡、高橋(俊)、野口
 (2) 坊主谷・坊主小屋沢: (L)金子、紺野、斉藤(誠)、(中沢(佳))
 (3) 巳ノ戸谷: (L)藤井、小林(と)
 (4) 鷹ノ巣谷: (L)鈴木(章)、植村、勝部
  尾根ルート
 (1) 石尾根: 山口
 (2) 榧ノ木尾根:(L)服部、藤本、内山、天内
 (3) 赤指尾根‐雲取山:(L)野田、小林(勝)
 (4) 浅間尾根:菅原+息子
 尚、緊急連絡先・登山計画書提出先は福間さんにお願いした。

鷹ノ巣小屋に集中した面々

 幸いなことに2日、3日とも天候に恵まれ、積極的に濡れるにはまだ水が冷たかったという沢パーティーもそれなりに楽しんだようだし、尾根パーティーも梢をわたる爽やかな風に快適な尾根歩きを楽しめたと思う。今回は7名の新人が参加したが、尾根ルートで参加した人も沢登り初挑戦だった人も小屋でそれぞれ「おもしろかった」と楽しそうな笑顔をみせてくれたことが何よりであった。小屋に最初に到着したのは雲取山を往復してきた野田さんと小林(勝)さんの二人で、最後が水根沢谷の小堀パーティーであった。集中時刻に間に合わなくても待っていられるのが、集中してから泊まる方式の利点であろう。万一誰かが事故に遭っても速やかに救助体制を取ることができる。食事はパーティー毎に用意したが、一つ所で皆が一斉に調理し他パーティーのものをつまみ食いし合うのも楽しかった。その後小屋前で焚火を囲み、炎を見ながら酒をまわし気の向くままに語り合ってアウトドアライフの至福のひとときを過した。そして眠くなった者から三々五々それぞれのテントに引き上げていった。翌朝は、一部の者が早々に下山したり鷹ノ巣山頂で夜明けを楽しんだりしたが、大方は6時過ぎに起きだして朝食を準備し、テントを撤収したのち残りの者全員で記念写真を撮って、8時05分散会した。
 今回の集中は、この春からの会の盛り上がりのなかで成功裡に終えることができ、充実していたと思う。ただ、避難小屋を集中場所としたため、当夜そこを利用した2~3の他パーティーにはやかましくして迷惑をかけた。これは反省すべきであり、この点ををどうクリアするかが今後同様の企画を立てる際の課題として残った。


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