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桧枝岐・三岩岳(きのこ採り山行)
広瀬 昭男

山行日 2001年10月27日~28日
メンバー (L)藤井、鈴木(章)、紺野、広瀬・小堀夫妻

10月26日(金)
 JR西日暮里駅ガード下に集合後、一路会津へと向かう。年季の入った藤井号も無事に小豆温泉へたどり着いた。テントの中で紺野さんと二人でチビチビやって早々に消灯とする。

10月27日(土) 快晴
 個人的にこの山には、20年くらい前に一度登りに来ている。川田さんをリーダーとして登った。その時は途中から雪が深くなり、登頂を断念し、幕営後下山したのである。当時、避難小屋は無かったし、「きのこ」もブナハリ程度しか採れなかった。今回は、再チャレンジとなり、例会山行表を見た時から参加しようと心に決めていた。
 10月も下旬になると、会津地方の朝はさすがに寒い。木々は、紅葉しているがそろそろ終りに近い様だ。(今晩はホッペが紅くなる迄飲むのかな~。)
 登り出してすぐに隧道の上へ出るという登山路は、まず少ないと思う。熊が出没するかもしれない。熊は冬眠前でハラも減っているだろう。でも、このメンバーを見ればきっと逃げて行くに違いない。しかし各自それなりに笛・ラジオ等用意していた。
 二本目の休憩の時、ちょっと今晩のおかず用「きのこ」でも採ろうという事になりに、四人で手分けしてきのこ捜しに出かけた。登山道より50m~100m位入った所で、章子さんが、「天然なめこ」を見つけた。紺野さんがアゴをハズした様な声を発し、興奮状態であった。「なめこ」は、正に金の成る木である。有難く全部頂いて来た。藤井さんも反対側で採って来た。今夜の晩餐が楽しみである。
 一息登ると立派なログ作りの避難小屋に着く。先客も無く、陣地取りなんぞしてしまう。薪ストーブはあるが、煙突が破損していて使用できないのが残念であった。
 三岩岳まで一投足であるので、ノンビリ頂上へと向かう。息も乱れぬうちに山頂へ到着する。360度の眺望とはいかなかったが、概ね予測の元に『あの山が何だかんだ』と決めて納得してしまう四人であった。
 小屋に戻り、本日の収穫物 ― 黄金色のヌメリバッチリ「天然なめこ」の下ごしらえに取り掛かる。デジカメに証拠として写したが洗面器一杯分位あった。小粒は「なめこおろし」に、大きめのは縦半分位に切ってマーボー豆腐にまぜて食した。紺野さんが、ホッケを2枚持参したので、おいしく頂いた。山で食べる魚はまた格別だ。過去には、クサヤをテントの中で焼き、ヒンシュクをかった事があったが・・・。採れた量の半分位の「なめこ」を調理したが、四人でも食べきれなかった。(これで採れた量が分かるでしょう?)。小堀さんが遅れて来るとの事。でも中々来ない。外はすでに真っ暗。お腹は一杯。Atoha残ったお酒をチビチビ飲むだけ・・・。トロトロしていると小堀さんが奥様を連れてやって来ました。暗くなってさぞかし大変だったでしょう。残り物には福がある。残ったマーボー豆腐には、程好く味が染み込み、更においしくなっていた。お二人さんとてもお腹が空いていたのでしょう。アッという間に平らげてしまいました。この様に食べて頂けると、作った方も有難く思えます。2リットルのお酒も紺野さんと二人で飲んでしまい、後は寝るだけ。

10月28日(日) 晴れのち曇り
 小堀夫妻は、日の出を山頂で見る為、早目に出発した。が寒がりの私は、小屋の窓から日の出を見ようとシュラフの中・・・横着な事をしている。日の出は何時見ても感動する。山からも良し、海からも良し。
 早目に朝食を済ませ、二人が帰ってきたら、即食べられる様に準備しておいた。勿論朝からきのこづくしである。
 下山中、昨日の残りの分(藤井さんが、見つけ残して置いた所)を採りに行った。少々捜したが、何とか見つけられた。きのこの場所なんて意外と分からなくなるものだ。無事下山後、温泉へゴー。小豆温泉850円也。設備も良く、湯船も色々あって楽しめた。
 20年ぶりの三岩岳登山も無事に終り、大変満足のいく山行であった。来年も又きのこ採りに行って見ようかと、今から考えている。

素晴らしい避難小屋の前にて
〈コースタイム〉
26日(金) 西日暮里 22:00集合
27日(土) 駐車場発(8:10) → 沢すじ(小休止)(8:30) → きのこ採り(10:00~10:30) → 避難小屋着(11:30) → 避難小屋発(12:00) → 三岩岳山頂(12:40~14:00) → 避難小屋着(14:30)
28日(日) 避難小屋発(8:00) → (途中きのこ採り) → 駐車場着(11:00)

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