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小松原越・山スキー かぐらスキー場から津南
飯塚 陽子

山行日 2003年3月29日~30日
メンバー (L)佐藤(明)、菅原、箭内、藤井、鈴木(章)、山沢、福間、飯塚

3月28日(金)
 金曜日の夜、明号乗車組と菅原号乗車組は、かぐらみつまたの駐車場にて合流し、総勢8名のメンバーで明日の小松原越えのロングツアーの成功を祈って乾杯!

3月29日(土)
 しかし、翌29日は、朝から小雪まじりのどんより曇り空。予定していた小松原越えのツアーは明日に延期し、今日の予定が話し合われる。
 「やっぱり宴会をやるべー。」という声も上がったが、さすがに一日中宴会をやり続けたら体が更にふぬけてしまう・・・という事で、「岩つばめ」310号の明氏執筆の山スキールート紹介にも掲載されている「湯沢高原から芝原峠」のルートを滑ることに決定した。

 かぐらみつまた駐車場を車2台で出発し、越後湯沢駅へむかう。そしてスキーの前にまず腹ごしらえということで駅前の山沢さんご推薦のそば屋でへぎそばと適度な日本酒(冷酒)を摂取し、更にテンションの上がった8名はようやくスキーへ出発となった。
 越後湯沢駅西口からほど近い湯沢高原スキー場のリフトを乗り継ぎ、頂上駅で降りる。この頃には少し日射しも出始め、まずまずのお天気となる。
 出発点の大峰から、無雪期には池になっている広い雪原まで約10分の滑り、あとはアップダウンの少ない林道を15分位歩いて林道ショートカット点に到着し、左の樹林の斜面を滑りだす。樹林の中ではあるが適度に急で広い斜面があり、明氏のルート解説の東側屈曲点をつないでショートカットしながら滑っていくと約40分で芝原峠に出ることができた。そこから左に滑っていくと視界も開け、芝原の大雪原が目にはいってくる。
 ここから滑る大斜面がこのルートの核心部で、皆それぞれルートをとりながら国道17号線まで一気に滑り降りた。

 そこから国道を、スキーを履いたままガリガリと横断したり、民家の横をぞろぞろと通過したりと、怪しい8名のスキーヤーはこうして大雪原を芝原下のバス停まで滑り込んだのだった。お手軽ながらも十分に山スキーを楽しめる良いルートであった。
 その後、バスで越後湯沢駅に戻り、山の湯で汗を流し、急な仕事で帰京することになった藤井さんを見送ってから買い出しをして、かぐらみつまた駐車場のテン場へと帰る。
 「明日は本番だ!」と、この晩も気合のはいった宴会をし、就寝。

3月30日(日)
 この日は、朝から快晴で絶好の山スキー日和りである。かぐらスキー場のリフトを乗り継ぎ、第1リフト終点で降り、まずは神楽の稜線を目指して登りはじめる。割に登りやすい斜面で、難なく稜線に到着。左に大きく苗場山、正面には鳥甲山の勇姿が聳え立ち、行く手には小松原方面の山々も見渡せて気分はサイコーである。
釜ヶ峰から霧ノ塔を望む  霧ノ塔への急な斜面はあっこさん以外は板を外して登り、その下りではかなり急で狭い斜面になったので途中から全員板を外してつぼ足で下った。鞍部で再び板を装着し、左側がスパッと切れているナイフリッジのピーク、釜ヶ峰へのスリルのある登り、また下りといくつものピークを越えて、黒倉山ピークを目指していく。
 途中のピークで、スノーモービルの軍団が右下の斜面を上り下りしているのが見え、こんな山の奥にまで人工の乗り物で入りこんできている人達がいることに興ざめする思いであった。しかし、気をとり直し、黒倉山への最後の登りにとりかかっていたその時、あのスノーモービルの爆音が近づいてきたので「え、まさか!」と思ったら、なんと違うスノーモービル軍団が、小松原小屋方面から10名位で爆走してきたのであった。雪面にはスノーモービルの跡がくっきりついてしまっているし、またまた山を荒らされている様で複雑な気分になってしまった・・・。
 しかし私達は山スキーヤー軍団なのである。この黒倉山ピークからが滑りの核心部、ここでシールを外し、いよいよグリーンピア津南スキー場へ向けて滑るっきゃないのである。
 ピークから小松原小屋へは15分の滑り。しっかりと小屋を確認し、ゆるい斜面を滑りながら林道へと出る。あとはとにかくひたすらスキー場目指して皆でガンガンと滑っていった。
 ようやく目的の津南スキー場が確認できた。広~い場所で最後の休憩をとる。各人がザックにしのばせてきたビールや缶チューハイで、ここでも乾杯!いくつもの山を越えてこの津南まで滑り込めたこのロングツアーに、皆満足感で一杯だったと思う。
 あとは津南のスキー場からグリーンピア津波に滑り込み、13:55到着となった。明氏計測の結果、ルート長は約16kmでうち滑りは11kmとのことであった。

 その後、山沢さんの交渉で、グリーンピア津波15:00発の越後湯沢行きの無料のシャトルバスに乗車させていただけることになり、その待ち時間にホテルの温泉にも入らせてもらうことになった。(こちらは有料です。あたり前ですが・・・)ちなみに、5Fの温泉はタオル付500円、7Fの温泉はタオル付展望風呂で700円。私達は奮発して700円のお風呂に入ったが、眼前にスキーゲレンデを見下ろせる露天風呂付で、内湯も広々としたとてもいい風呂だった。
 ちょっと慌しかったがこうして15:00発のバスに乗車し、越後湯沢駅へ、駅からはかぐらみつまたスキー場行きのバスに菅原さんと福間さんが乗車し、車を回収してきてくれて、その後無事帰京となった。
釜ヶ峰のナイフリッジ

〈コースタイム〉
3月29日 湯沢高原スキー場トップ発(13:30) → 池通過(13:40) → 林道ショートカット点(13:50) → 芝原峠(14:30) → 芝原下バス停(14:55)
3月30日 かぐらスキー場第1リフトトップ歩き出し(7:30) → 神楽の稜線(8:45~55) → 霧ノ塔(10:05~10) → 釜ヶ峰(最初のナイフリッジのピーク)(10:45) → 黒倉山ピーク(11:20~45) → 小松原小屋(12:00) → グリーンピア津南スキー場手前休憩地点(13:25~40) → グリーンピア着(13:55)

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