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良くも悪くも20年 まだまだ現役続けるぞー
鈴木 章子

 20年前の7月、私は佐藤八重子さんとともに会の見学のため三峰の門を叩いた。(残念ながら佐藤さんは、現在山を休んでおられる様だ)。
 見学後、丹沢・勘七沢での沢講習会に参加。参加後、ほとんど脅迫状態で入会。見学後の私のイメージは相当悪かった様だが、地味に山だけを愛し続ける人ではいたくなかっただけ。折角、右往左往して東京に出てきたものの「丹沢の馬鹿尾根」と「丹波の兜尾根」を見た以外、山に対しては白紙状態。最初は誘われるまま、月1~2回山に行っていた。
 折しも入会時会は上昇気運、20代が主役。私にとって魅力ある例会が多く、徐々に毎週末は夜行列車の人になっていった。毎年、50日以上は山中での生活。今もそれは続いている。しかし、いまだに自分を熟練者だとはいえない。最近は単独も多くなった事もあるが、日帰り低山でも入山時には小さな恐怖感を覚える。
 更に思うことは、今なおこの年になっても、デカイ面して第一線?で活動出来るのは、三峰で学んだ20年間の体験からだと思う。特に毎年行う基本的な岩、雪、沢等のトレーニング、その他山に対する知識に費やす多くの時間、実に退屈だが、実践では何度助けられた事か。覚えの悪い私にはきっと苦労したとは思うが。私はそんな仲間に心から感謝したい。「ありがとうございました」
Nさんの、呟くように、
「ボクは一生、山を止めません!」
Kさんの、下山後、毎回、
「山に遊ばせてもらった!」
Sさんの、毎回問いかけるように、
「もう少し他の方法も考えてみよう!」 等々、一人ずつそれぞれの話術で・・・。

 「三峰に入会して一番思い出になる山は?」と、よく聞かれますが、映画「ローマの休日」のアン王女の言葉風にキザな言い方をすれば、「どの山もそれぞれに深い思い出が有ります。しかし、一番良かったのは三峰山岳会に入会出来た事です」
 交通の便も充実していたのでしょう。関東周辺の名の有る山は、ほとんど登りました。三峰山岳会を道案内人として。
 入会時、50周年のイベント、55周年のGOGO山行、60周年のマッキンリー遠征、65周年? そして、70周年は2回も北海道へ。
 私の名前が延々とつらなる事が、最近、恥ずかしくなりました。
 山岳会と言っても所詮人間の集団。日々仕事(人間関係)の疲れで大変だと思います。しかし、人間関係の疲れは、人間関係でほぐすしかないのでは。休み休みでもいい、ルーム、例会に顔を出して三峰山岳会の活性化をお願いします。私も、もう少し頑張りますので。


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